2022年5月29日日曜日

McFarland Spruce Creek Parabolic 7'2" #4(その5)

 

 McFarlandのSpruce Creek Parabolic 7'2" #4のブランクが入荷しました。7'2" #4はYoshiharu Rodsの特注スペックです。

 この竿はP.H.ヤングやR.W.サマーズのバンブー・ロッドのパラボリックアクション(モディファイド・パラボリックアクション)を基本とするもので、伝統的なパラボリックアクションに比べティップが繊細ですので、至近距離もキャストしやすくなっています。
 全体的に張りのある竿なので硬めに感じられる方も多いと思いますが、低負荷からバットの曲がりを感じることができるので、バットを上手く曲げてキャスティングできる方にはキャスティングがたいへん楽しい良い竿です。

 今なら1本だけフリーのブランクがありますので、次のブランクの入荷を待たずにカスタム・ロッドを製作可能です。ご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまでお問い合わせください。売り切れました。

2022年5月21日土曜日

DOUG SWISHER and CARL RICHARDS 'SELECTIVE TROUT 30TH ANNIVERSARY EDITION'

 

 前回のお気に入りの本の紹介でダグ・スウィッシャーとカールリチャーズの共著「セレクティブ・トラウト」を紹介しましたが、今回はそのおまけとして、同書の30周年記念版を紹介します。

 「セレクティブ・トラウト」のハードカバーは5万人のトラウト・フィッシャーマンが購入したと前回書きましたが、この30周年記念版の表紙には、オリジナルの「セレクティブ・トラウト」は15万部以上販売されたとの記述があります。それだけ世界中のフライ・フィッシャーマンに影響を与えた本です。

 30周年記念版とオリジナルの最も大きな違いは、水生昆虫やフライの写真がオール・カラーに変更されており、またイラストもデイブ・フィットロックの手によるオール・カラーのものに変更、追加されています。さらに、トビケラについては大幅に加筆されています。

 という訳で購入するなら断然この30周年記念版なのですが、このブログを書くにあたりネットで調べたところ、更に2018年にペーパーバック版が発売されているようです。こちらは洋書としてはかなり安価で日本でもAmazon等、ネットで購入できるようですので、購入されるのであれば当然こちらということになります。

2022年5月14日土曜日

KAMIKAWA OUTDOOR FES 2022

 


 5/28、29に兵庫県神河町の峰山高原リゾートで開催される「神河アウトドアフェス2022」
Yoshiharu Rodsを出展します。イベントは2日間の開催ですが、Yoshiharu Rodsの出展は5/28のみとなります。

 今回も先日のWoodstickで展示した以下の4本の竿を展示します。



(2)Graywolf Trout Smiths 8' #4 4pc


(3)Steffen Brothers 7'3" #3/4 3pc





 気になるロッドがあれば、試し振りしていただくことも可能です。

 フライ・フィッシング関連の展示だけでなく、アウトドアメーカーの展示や多くのグルメブースもありますので、ご家族で楽しんでいただけるイベントになると思います。是非お越しいただければと思います。

2022年5月7日土曜日

DOUG SWISHER and CARL RICHARDS 'SELECTIVE TROUT'

 

 今回のお気に入りの本の紹介は、ダグ・スウィッシャーとカール・リチャーズの共著、「セレクティブ・トラウト」です。前回はジャック・デニスの「ウェスタン・トラウト・フライ・タイイング・マニュアル」を紹介しましたが、この本も1970年代、1980年代からフライ・フィッシングをされている方には懐かしい本だと思います。

 この本は1971年に発行された書籍ですが、アメリカのメイフライを中心とする水生昆虫とそれを模したフライについて書かれた本としては最も有名な本だと思います。私が所蔵しているものはペーパーバック版ですが、ハードカバー版は5万人のトラウトフィッシャーマンが購入したと裏表紙に記述があります。
 日本でもこの書籍が与えた影響は大きく、田代兄弟の一連の水生昆虫の書籍も島崎憲司郎の「水生昆虫アルバム」もこの書籍がなければひょっとしたら生まれて無かったのではないかと推測します。

 この本で有名になった、あるいはこの本を有名にしたのが、一連のノーハックル・ドライフライです。鱒が水中から水面のカゲロウを見た時、トラウト・ウィンドウの内側と外側でどのように見えるかに焦点を当てて考案されたのが、ノーハックルのダンとスピナーのパターンです。

 また、アメリカでポピュラーなカゲロウについて、学術的な分類、例えばブルーウィング・オリーブやクイル・ゴードンといったフライ・フィッシャーマンが呼んでいる俗称が学術的にどの分類に相当し、いつどのようにハッチするか、ニンフ、ダン、スピナーの各部位がどんな色をしているかといったことが細かく記述されています。
 付録にはダンやスピナーの特徴からカゲロウを同定するための表も掲載されています。

 一方、カゲロウ以外のトビケラ、カワゲラ、ミッジ、陸生昆虫については、少しのページしか割かれていません。
 カラー写真が8ページしかないのも、少し残念なところです。

 この書籍の発行以降、アメリカでは沢山の水生昆虫とフライ・パターンに関する本が発行され、中にはフルカラーの写真付きの非常に分かりやすいものもありますし、今ならインターネットでもっと簡単に情報が入手できますので、アメリカのフライ・フィッシャーマンにとっても、この本に書かれているような専門的な知識は全く必要ないと思いますが、日本のフライ・フィシャーマンの方でも水生昆虫、特にカゲロウ好きの方や、マッチ・ザ・ハッチの釣りがお好きな方は、マッチ・ザ・ハッチのフライの書籍の古典として、一読されることをお勧めします。