2020年1月25日土曜日

Blanks in stock


 在庫しているブランクをご紹介します。

(1)Diamondback 7'6" #4/5 2piece  ・・・2本
(2)Diamondback 6'6" #4/5 2piece  ・・・1本
(3)Scott 6'6" #3/4 2piece      ・・・1本
(4)SAGE GFL686 8'6" #6 2piece  ・・・1本
(5)SAGE GFL 690 9' #6 2piece   ・・・1本

(1)Diamondback 7'6" #4/5 2piece


 70年代、80年代からフライ・フィッシングをされている方には懐かしい、レナード・ゴールデンシャドウやマリエット・ダイヤモンドバックに使用されていた、クロスバインディング模様が美しい、グラファイト・ブランクです。#4/5指定ですが、DT-4Fがベストマッチです。ブランクカラーは、マリエット・ダイヤモンドバックと同じグリーンです。
 製作例および竿の詳細はこちら

(2)Diamondback 6'6" #4/5 2piece




 Diamondback 7'6" #4/5と同じく、昔のダイヤモンドバックのグラファイト・ブランクです。#4/5指定ですが、DT-4Fがベストマッチです。ブランクカラーは、レナード・ゴールデンシャドウと同じブラウンです。
 ブランクの詳細はこちら

(3)Scott 6'6" #3/4 2piece



 ハリー・ウィルソンとラリー・ケニーがサンフランシスコで竿を作っていた時代に、佐々野釣具の佐々野さんが工房を訪問して仕入れてきたという曰く付きのグラス・ブランクです。
 ブランクの詳細はこちら

(4)SAGE GFL 686 8'6" #6 2piece
(5)SAGE GFL 690 9' #6 2piece


 ドン・グリーンがブランクの設計を、スティーブ・レイジェフが専属アドバイザーを勤めていた80年代初期のセージの最初期モデルのグラファイト・ブランクです。リザーブパワーシリーズ以降のセージの竿とは異なり、それほど弾性率が高くない素材を使用し、厚めに巻かれたブランクですので、重量はややありますが、比較的ゆっくりとしたストロークでキャストできるトルクのあるブランクです。

 スレッド・カラー、コルクグリップの形状、リール・シートの種類等、お好みに合わせてカスタム・メイドいたします。
 リール・シートは、REC、Bellingerなどの中からお好みに合わせてセレクトします。


 ステファン・ブラザーズのブランクは、ご注文を受けてからのお取り寄せとなります。


 その他、国内、海外各メーカーのブランクを取り寄せて作製することも可能です。

 フライロッド以外にも、渓流用スピニングロッド、ベイトロッド、トップウォーター用ベイトロッドもお好みに応じて作製いたします。

 ご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまで、お気軽にお問合せください。

※メールアドレスを間違えておりました。申し訳ございません。ご連絡いただいた方は、お手数ですが上記アドレスまで再度メールをお送りください。

2020年1月18日土曜日

Brightliver LIVER KAYAK 1562(その2)


 年末に組み始めたブライトリバーのリバーカヤックが完成しました。


 ラッピングの配色は、ラス・ピークのゼニス・グラファイトと同じブラックのスレッドにオレンジの飾り巻きです。


 バットエンドのラッピングは、いつもと同様にピンラインを3本ですが、今回は少し手間をかけて2本のラッピングを加えてラス・ピークと同じようにしてみました。


 ブライトリバーのチャッカー・ストレートシングルグリップを装着した時に、グリップエンドから50cmの位置にメジャーリング・ラップを入れました。


 ガイドはブライトリバー・オリジナルガイドです。ミルドラムのSRMGを模したビンテージ・スタイルのガイドですが、ガイドリングにはSiCが使用されています。


 トップガイドもブライトリバー・オリジナルです。

 リバーカヤックは、ブライトリバーの松本氏がカヤックの魅力にはまった2009年頃に、カヤック専用トップウォーターロッドとして開発された竿のようです。ブランクのみの販売でしたが、昨年完成品も発売されました。
 ブランクの素材にはTグラスが使われています。この素材は既に生産中止となっているそうです。リバーカヤックのブランクは、私がこのブランクを購入された後、ブライトリバーのオンライン・ショップからなくなっていましたので、ブランクとしてはもう入手できないのかもしれません。完成品は、ブライトリバーの取扱店に一部在庫があるようです。

 竿のインプレッションは、来シーズンしばらく使用した後で紹介したいと思います。


2020年1月11日土曜日

S.E.Bogdan Baby Trout Wide


 今回はS.E.ボグダンのベビー・トラウト・ワイドを紹介します。

 ボグダンはクラシック・タイプの両軸受リールの中でも大変人気のあるリールで、現在はメーカー自体がなくなってしまったのですが、メーカーが存在している間も中古市場では高額なプレミアがつくほどでした。

 ボグダンを有名にしたのは、強力なディスク・ブレーキを備えたサーモン、スチールヘッド用の大型リールですが、トラウト用の小型モデルも大変人気があります。また、ボグダンはオービスCFOをデザインしたことでも知られています(上の写真に写っている書籍に、ボグダンがデザインしたCFOのプロトタイプの写真が掲載されていますが、我々におなじみの市販モデルとは、随分と外観が異なります)。


 アメリカに古くからあったバンホフなどの両軸受けタイプのリールは、ベークライトのサイドプレートにニッケルシルバーのリム、ニッケルシルバーのピラーという独立したパーツを組み立てる方式で製作されていましたが、ボグダンは削りだしのアルミフレームにアルミのサイドプレートといった構成になっており、軽量に出来ています。私のベビー・トラウト・ワイドの重量実測値は119gであり、両軸受けリールとしては大変軽量になっています。
 ピアレス、サラシオーネのMkⅣ、ビル・バランといったアルミ一体型フレームを持つ両軸リールのオリジナルは、ボグダンです。


 サラシオーネのMkⅣなどは、おそらくマシニングセンターやNC旋盤などの自動加工機を使って部品を製作していると思われますが、ボグダンは手動の旋盤やフライス盤を使って製作されており、表面に旋削の加工筋目がはっきり見られます。そのため、大変手作り感溢れる味わい深い仕上がりになっています。


 このリールは、オークションで購入したものですが、ベビー・トラウト・ワイドが大変気に入り、5番ライン用にトラウトが欲しくなった私は、直接ボグダンにオーダーすれば、もっと安く購入できるのではと思い、ダメもとで手紙を書いてみました。
 すると、予想に反しすぐに返事が届き、封を切るまでは喜んでいたのですが、残念ながらアメリカ国外には発送しないとのことで、トラウト購入の夢は諦めました。
 当時、創始者のスタンリー・ボグダンに代わり息子のステファン・ボグダンが、リール製作を行っていましたが、その後しばらくしてそのステファンもリール製作を止めてしまいました。
 今となっては、ステファン・ボグダンからの手紙も、私の宝物です。


2020年1月4日土曜日

NAKA FLY REEL MODEL 431M Custom


 今回は岩手のハンドメイド・リールメーカー、NAKA FLY REELのモデル431Mを紹介します。

 このリールは、標準モデルのモデル431Mをベースに、中嶋さんにお願いして特別仕様で作製いただいたものです。
 私が良く使用する竿は、7フィート以下で竹竿の中でも軽量なものが多いため、できる限り軽量化して欲しいというのが、私のオーダーでした。そのため、標準モデルに装着されているクリック音をOFFにする機構は無しとし、ブラスのスプール軸をアルミに変更してもらうなど、徹底した軽量化を図っていただきました。
 私の希望重量は110gでしたので、中嶋さんもかなり苦労されたのですが、標準モデルから12g減の122gと、両軸タイプとしてはかなり軽量に仕上げてもらいました。


 このリールは、バン・ホフ(Vom Hofe)のピアレス(Peerless)というアメリカのクラシック・リールが元になっています。サイドプレート、ハンドルノブはベークライト、リム、ピラー、ハンドルのカウンターバランスはニッケル・シルバー、リールフット、ハンドルプレートはアルミニウムと、オリジナルのピアレスと同じ素材を使って作製されています。
 ニッケルシルバーのリムは、削り出しではなくバンドを巻いてロウ付けする方法で作製されています。同じ手法で作製されているテッド・ゴドフリーのリールでは、ロウ付け部がはっきり分かるのですが、中嶋さんのリールは良く見ないと分からないくらい精度良く丁寧に作られています。


中嶋さんのリールは、作りが非常に丁寧で大変美しく、リールが届き梱包をほどいて目にした瞬間は、息をのむほどの美しさで、初めて釣りに使う際はかなりの勇気が必要でした。


 リールの幅は標準の38.5mmに対し、35mmまで狭くしてもらっています。ウェイト・フォワードの4番ラインと適切な量のバッキングを収めるのにちょうど良いキャパシティです。

 中嶋さんはネジ1本から自分で製作されており、1つのリールを仕上げるのに大変な時間と手間をかけておられます。本業の方がお忙しく、年間に製作可能な数量がごく限られているため、注文しても永い間待つことになるのですが、ご本人曰く標準の同じモデルを作製するよりも、特注品をいちから設計して作製する方が製作意欲が沸くとのことですので、これから注文される方は、特別仕様でオーダーされることをお勧めします。