2020年5月30日土曜日

Tom Morgan Rodsmiths Fiberglass 7' #4(その5)


 トム・モーガン・ロッドスミスス(以下TMR)のグラスロッド、7フィート、4番が完成しました。


 グリップは、ラス・ピークを日本人の手に合わせてスケール・ダウンしたタイプです。グリップとリールシートに段差がないので、インデックス・フィンガーで握った場合にフィットします。


 リールシート金具はREC社のニッケルシルバー、ポケット&リングです。弾性のあるコルクのリールシートは、ポケット&リングでもリールをしっかり固定することができます。


 ワインディング・チェックは用いず、グリップ先端をスレッドで巻きあげています。グリップエンドから30cmの位置にメジャーリング・ラップを巻いています。


 ストリッピング・ガイドは、TMRのプロダクション・ロッドにも使用されているJoe Arguelloのハンドメイドの瑪瑙リングです。


 フェルールは、ウィンストンのストーカーを彷彿させる白ペグのスピゴット・フェルールです。メス・フェルールを保護するため、ニッケルシルバーのチェックが付いています。

 早速ラインを通して軽く振ってみましたが、ベンディング・カーブから想像するほどティップ・アクションではなく、ロッド全体が上手く機能する非常に素直なアクションです。7フィートのショートロッドですので、十分軽量でグラス特有のもったりした感じはありませんが、素材がEグラスでティップがそれなりの太さがありますので、ロッド・スピードはややスローです。素材がSグラスでティップが繊細なステファン・ブラザーズの方が、よりしなやかでシャープな印象です。
 やや強めの竿ですが、小渓流をドライ・フライで釣り上がるのにちょうど良さそうです。



2020年5月23日土曜日

Tom Morgan Rodsmiths Fiberglass 7' #4(その4)


 スレッドを巻き終えたら、エポキシを使ったコーティングです。

 1回目のコーティングは、エポキシをスレッドに充分に染み込ませるために、うすめ液を使ってかなり薄めたものを用います。メインのガーネットのスレッドは、ノンカラープリザーバー・スレッドではないナイロンスレッドですので、エポキシが染み込むとブランクが透けてかなり濃い色になります。


 ガイドフットはシルバーなので、スレッドが透けるとスレッド本来の色に近い色が出ます。
 ラップ・コートはできるだけ薄く仕上げたいので、1回目のコーティングはこれくらい薄くします。



 2回目のコーティングを終えると上の写真のようになります。この状態でも巻き始め、巻き終わりの糸を巻き込んだ部分に凹凸がありますので、もう1回コーティングをかけて完成となります。

2020年5月16日土曜日

Tom Morgan Rodsmiths Fiberglass 7' #4(その3)


 トム・モーガンロッドスミスス、ファイバーグラスロッドのロッド・ビルディング3回目は、スレッド・ラッピングです。

 

 ラッピング・スレッドの色は、今回はブランクの色に合わせてガーネットにメタリック・ゴールドのピンストライプにしました。トム・モーガン・ロッドスミススのプロダクション・ロッドも、全く同じスレッドではないと思いますが、同じ色の組み合わせです。


 ガイド・ラッピングの巻幅は必要最小限にしています。


 ウィンストンのロッドのように、バットに付属のデカールを貼るためのラッピングも行いました。

2020年5月9日土曜日

Tom Morgan Rodsmiths Fiberglass 7' #4(その2)


 トム・モーガン・ロッドスミススのグラスロッド、7フィート#4を組んでいます。

 まずはブランクにコルクリングを接着します。あらかじめコイルをグリップの形に成型しておいてブランクに接着する方法もありますが、私はブランクにコルクリングを1個ずつ接着しておいてから成型します。
 全てのコルクリングをブランクに接着し終えたら、リングに隙間が出ないようにクランプで圧縮して、接着材が硬化するのを待ちます。


 接着剤が充分に硬化したら、モーターにセットし、ヤスリとサンドペーパーを使ってグリップを成型します。


 今回トム・モーガンということで、ウィンストンのストーカーやLeetle Fellerに装着されていたようなトンプソン(ハーフウェル)にしようかとも考えましたが、私は人差し指を伸ばしたインデックス・フィンガーグリップでグリップを握りますので、ライトラインのショートロッドでいちばんしっくりくる、ラス・ピークをスケールダウンしたいつものタイプにしました。


 

2020年5月2日土曜日

Stay Home!


 ゴールデン・ウィークといえば、北関東以南ではドライフライのベストシーズンですが、今は世の中がこのような状況ですので、釣りにも行けず家で悶々と過ごされている方も多いと思います。

 釣りに行けない時、フライ・フィッシャーマンが自宅で楽しめることと言えばフライ・タイイングですが、この機会に普段巻かないタイプのフライを巻いてみてはいかがでしょうか?時間はたっぷりあるでしょうから、巻くのに時間がかかるキャッツキル・スタイルのフライや、もっと面倒なウルフ・フライなども良いかと思います。


 マーチ・ブラウン、グレイ・フォックス、ライト・ケイヒルといった伝統的なキャッツキル・スタイルのドライフライは、以前のブログに書いた通り、見た目に美しいだけでなく機能的にも大変優れたフライです。今のうちに巻きためておけば、来シーズンの春にはきっと活躍してくれると思います。