2021年12月25日土曜日

Steffen Brothers(その20) Graphite 8' #2/3

 

 ステファン・ブラザーズのデッド・ストックのグラファイト・ブランク、8フィート、#2、3番を組みました。


 まずはコルク・リングをブランクに接着します。


 今回のお客様のリクエストは、ギャリソン・タイプのグリップで長さはリールシートも含めコルクリング18個、約230mm。太さはバランスを見ながら最大型22.5mmにしました。


 リールはラムソンのライト・スピードかCFO 123を使用されるということですので、ラムソンとCFOのフットに合わせてリールシートのコルクの太さを調整します。ライト・スピードの小さいサイズを持っていないので、同じラムソンのスピード・スターの一番小さいサイズを取り付けると上の写真のような感じです。

2021年12月18日土曜日

Ijuin-Rod(その1)

 


 霧島観光を兼ねて、先日のWoodStickでお知り合いになったIjuin-Rodの伊集院さんを訪ねて1泊2日で鹿児島に出かけてきました。

 一番の目的はWoodStickでは極一部しか振ることができなかった、Ijuin-Rodのいろんなモデルを試し振りさせていただくことで、現在のグラス・ロッドのラインナップ以外にも、伊集院さんが最初に作られたフェノール・グラスのグラス・ロッドや、今は製作されていないバンブー・ロッドなど、伊集院さんのお手元にある竿を片っ端から振らせていただきました。

 以下、インプレッションも含め、Ijuin-Rodの現在のラインナップを簡単に紹介させていただきます。

<Yomogi>



 Ijuin-Rodを代表するシリーズで、その名の通りヨモギ色のグリーンのブランク・カラーが特徴のUDグラスを使った竿です。4'4" #3-4、6'6" #3、7' #3、7'3" #4、7'6" #4、7'11" #5の6つのモデルがあり、しなやかな深くまで曲がるトルクを重視したプログレッシブ・アクションの竿です。
 モデルによって特徴が異なり、7' #3は大変しなやかな竿で、柔らかいグラス・ロッドがお好きな方にはもってこいの竿だと思います。柔らかいと言っても、素直なプログレッシブ・アクションの扱いやすい竿です。7'6" #4は誰もが振りやすい大変素直なアクションの竿で、少し離れたライズを狙うのに適した竿だと思います。7'3" #4は振ることができませんでしたが、Yomogiシリーズの中では最も扱いやすい竿とのことです。

<Sakura>
 女性向けにデザインした桜色のブランクが特徴のUDグラスのグラス・ロッドです。7' #3、7'6" #4、7'11" #5の3つのモデルがあります。今回試し振りすることはできませんでしたが、大変キャスティングが容易なプログレッシブ・アクションの竿とのことです。ブランクの状態で振らせていただきましたが、確かに誰でもキャスティングがしやすそうなシャープなアクションのブランクで、ブランクの色が気にならなければ男性にとっても良い竿だと思います。

<Hard Parabolic>


 Eグラスを使った竿で、7'2" 3-4と7'5" #3-4の2つのモデルがあります。その名の通りティップが太めの全体に張りのあるパラボリック・アクションで、イギリスの方に人気があるそうです。ヤマメ、イワナを釣るには、ティップがややハードですが、北海道の渓流でニジマスやブラウンを大きめのドライ・フライで釣るのに良いと思います。

<Perfect Beat>
 最新シリーズで、内側にカーボン、外側にSグラスを巻いたハイブリッド・モデルで、8'3" #3と8'3" #4の2つのモデルがあります。ロッド・スピードがグラスよりは早く、グラファイトよりは遅いユニークな竿です。私が振らせていただいた#4は全体が曲がるフル・フレックス・アクションの竿でしたが、#3の方はYomogiの7' #3に似たアクションとのことです。

 ということで、Yoshiharu RodsではIjuin-Rodのブランクをカスタム・ロッドのブランクとして取り扱わせていただくことになりました。Ijuin-Rodは海外でも大変人気があり、現在、Sakuraシリーズを除くほぼ全てのブランクが在庫なしとのことですが、まずは1月頃入荷予定のYomogiの7' #3を使ってデモ用の竿を作りますので、竿が完成しましたらブログで紹介したいと思います。
 Ijuin-Rodのブランクを使ったカスタム・ロッドにご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまでお問い合わせください。ご希望の仕様にてカスタム・ロッドをお作りします。

2021年12月11日土曜日

KINEYA 301A

 


 ずっと欲しかったリールを入手しました。KINEYAの301Aです。

 KINEYAさんのリールは、20年ほど前まではいろんなフライショップで見かけたのですが、最近は取り扱っている店もほとんどなく、直接KINEYAの奥居さんにお願いするしかないなと思っていました。
 そんな折、親しくさせていただいている方からの紹介で、奥居さん主催のWoodstickへのYoshiharu Rodsの出店をお誘いいただきましたので、会場で301Aを作って欲しい旨をお伝えしたところ、運よくWoodstick用作った301Aが1台あるとのこと。右巻きセッティングになっていましたので、左巻きに変更してもらい納品となりました。


 モデル301はハーディーのフェザーウエイトとほぼ同じサイズのシンプルな片軸受けリールで、ボディがアルミ製の301Aとブラス製の301Bがあります。バンブーロッドやグラスロッド用に重量のある301Bの方が人気のようですが、私は軽量な301Aが欲しいと思っていました。

 シンプルなデザインながら、奥居さんならではのセンスを感じる繊細なデザインです。
 KINEYAさんのリールは、多くのリールメーカーと同様にNC旋盤やマシニングセンターを使ってバーストックから削り出しで製作されていますが、精度が素晴らしく(部品の寸法公差が小さい)、ガタ付きがほとんどありません。
 KINEYAさん設計、製造のOEMのリールは何台か持っているのですが、どのリールも精度、デザインが素晴らしく、またバックラッシュしにくいのも重要な利点です。

 このリールは、もう使う前からすっかりお気に入りのリールです。来シーズンはこのリールを使って釣りをするのが楽しみです。


2021年12月4日土曜日

Steffen Brothers(その19)8' #3/4

 

 ステファン・ブラザーズのグラス・ロッド、8フィート、#3、4番、3ピースが完成しました。ブランクは新生ステファン・ブラザーズのShane Gray製作です。


 グリップは私の標準のいつものラス・ピーク・タイプではなく、今回はレナード・タイプのシガー。サイズはご指定の通り、最大径22mm、長さ125mmです。



 リール・シートはリクエストにより、ベリンジャーのレナードレプリカです。リール・シート・フィラーもレナードの通称レッド・ラップで使用されていたバター・ナッツです。


 グリップ先端は巻き上げずにニッケル・シルバーのワインディング・チェック付き。ラッピングは標準のダーク・ブラウンにゴールドの飾り巻きですが、リクエストによりロッド・エンドから30cmの位置にメジャーリング・ラップを巻いています。尺の文字入りです。


 ストリッピング・ガイドは、これもリクエストによりメノウ・リング入りです。

 ご注文の竿なのでラインを通して振ることはできませんが、私が使っている7'3"の#3、4番に比べると、ティップからミドルにかけてのしなやかさはそのままに、竿が長くなった分バットがしっかりしています。離れたところのライズ狙いにも良さそうですし、グラスの8フィートですが、非常に軽快な竿なので、釣り上がりにも適していると思います。

 Yoshiharu Rodsメイドのステファン・ブラザーズのカスタムメイド・ロッドにご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡ください。お好みの仕様にて作製いたします。
 ステファン・ブラザーズのグラス・ロッドは、現在今回ご紹介した8フィート、#3、4番と8フィート、#4、5番のブランクの在庫が1本ずつございます。