2022年2月26日土曜日

Graywolf Trout Smiths 8' #4(その1)

 

 GraywolfのTrout Smiths、8フィート、4番、4ピースのブランクを組みました。


 今回はいつものラス・ピークタイプのグリップ&リールシートではなく、リールシートにベリンジャーの旧タイプのウッドフィラーのキャップ&リングを使用し、グリップは先端に膨らみを持たせたトーマス&トーマス・タイプのシガーにしてみました。


 ラッピングは色々なカラーのスレッドを試した結果、ステファン・ブラザーズのグラスロッドにいつも使っている、ダークブラウンにゴールドのピンストライプに落ち着きました。
 このブランクのカラーは透過のダークレッドですが、意外といろんな色のスレッドが似合うので、お客様の好みに応じていろんなカラーを選んでいただけると思います。


 1回目のエポキシコートをかけると上の写真のような仕上がりです。派手なダークレッドのブランクもラッピングすると落ち着いた仕上がりになりました。あとエポキシコートを2回かけて、リールシートを接着すれば完成です。

2022年2月20日日曜日

フライの雑誌 第124号

 

 久しぶりにフライの雑誌に執筆させていただきました。

 執筆させていただいたのは、特集「3、4、5月は春祭り」です。近年の私の解禁は4月中旬になってからなので、楽しみにしていた3月の釣り、楽しみにしている4月の釣り、思い出に残っている5月の釣りについて書かせていただきました。

 北は北海道から南は沖縄まで、16人の方が各地の3、4、5月の釣りについて書かれています。釣り場や釣りの様子の写真、記事で紹介されているフライの写真も掲載されており、これから今シーズンの開幕を迎えるにあたり、期待に胸躍る大変素晴らしい内容になっていますので、未だご覧になっていない方は、是非ご一読いただければと思います。


2022年2月12日土曜日

沢田賢一郎「ウェット・フライ・ドレッシング」

 

 前回に引き続き、沢田賢一郎氏のウェット・フライの書籍を紹介します。前回紹介したものは株式会社サワダから発行されたものでしたが、今回紹介する「ウェット・フライ・ドレッシング」はつり人社から発行されたものです。
 前回紹介した「ウェットフライ 400パターンとドレッシング・テクニック」が1995年初版発行に対し、この本は1993年初版発行ですので、こちらの方が先に発行された本になります。

 前回の「ウェットフライ 400パターンとドレッシング・テクニック」はフライ・パターンとドレッシング(タイイング)の本であるのに対し、この本はタイトルの通りドレッシングに特化した本です。
 基本テクニックについて解説した第1章、代表的な50のパターンのドレッシングを解説した第2章、フックとマテリアルを解説した第3章の3章に分かれています。ドレッシング技術を知るという点ではこちらの本がより参考になります。
 第2章でドレッシング方法が解説されている50のフライ・パターンはいずれも有名なものばかりなので、この50のパターンからフライを選定するだけでも、十分釣りになるのではないかと思います。

 この本はつり人社の本としては珍しく前回の本と同様に英語併記となっており、このあたりは沢田氏の意向があったのかもしれません。

 この本も絶版となっており、残念ながら新品で入手することはできません。つり人社には10年あるいは20年に1回でも良いので、こういった重要な本は今後のフライ・フィッシング界のためにも再版を望みます。

2022年2月5日土曜日

沢田賢一郎「ウェットフライ 400パターンとドレッシング・テクニック」

 

 前回、前々回と沢田賢一郎氏のウェット・フライ・フィッシングの技術書を紹介しましたので、今回は同氏のウェット・フライの本を紹介します。前2冊と同様に株式会社サワダから発行された「ウェットフライ 400パターンとドレッシング・テクニック」です。

 この本はフライ・パターンが掲載されたPART Ⅰとドレッシング(タイイング)・テクニックを説明したPART IIの2部構成となっています。

 PART Iではタイトルの通り400のフライ・パターンについて、フライの写真とマテリアルが紹介されています。フライはイギリスやアメリカの伝統的なフライを中心に沢田氏のオリジナル・パターンも掲載されています。おそらく沢田氏の手によると思われるフライは、いずれもプロポーションが大変美しく、フライを眺めているだけでも満足できます。
 私はウェット・フライのパターンについて詳しくありませんが、おそらく著名なパターンのほとんどがこの本に掲載されていると思いますし、実際の釣りに必要なフライ・パターンはカバーされていると思います。

 PART IIでは、典型的な10のフライ・パターンについてタイイングの手順が大きめのカラー写真と文章で解説されています。PART IIを参考にすれば、PART 1に掲載されたフライの大部分を巻くことができると思います。

 この本は文章が英語併記となっています。沢田氏はウェット・フライ・タイヤー、サーモン・フライ・タイヤーとして世界的に著名な方でしたので、海外の読者も意識して発行されたものと思われます。

 この本も株式会社サワダなき今となっては、新品で入手不可能ですが、ウェット・フライ愛好家の方は必携の書だと思います。