2019年2月16日土曜日
Rare Blank
6フィート6インチ、4番、2ピースのレアなブランクを2本入手しました。
1本はダイヤモンドバックのグラファイト、もう1本はスコットのグラスです。購入先は、バンブーロッド・マニアの間で有名な浮間舟渡の平野釣具です。
ダイヤモンドバックは、レナードのゴールデン・シャドーに使用されていたものと同じ、おなじみのガラガラヘビ模様のブランクです。ゴールデン・シャドーにこのスペックはなかったようですが、ブランクのカラーはゴールデンシャドーと同じです。
お店の表示は4番となっていましたが、ダイヤモンドバックの6フィート6インチの2ピースは2番手表示でしたので、おそらくメーカースペックは4、5番、実際は4番の方が適しているものと思います。
もう1本のスコットですが、これはかなりレアなもののようです。ブランクの色はチャコールグレーなので、最初お店で見つけた時は90年代のファイバータッチかなと思ったのですが、ノリエがスコットの代理店になるより更に前に、佐々野釣具の佐々野さんが直接サンフランシスコにあったスコットの工房で買い付けてきたものだそうです。
番手表示は3、4番となっていますが、4番の方が合ってそうです。
この2本の竿は、どちらもパラボリック・アクションという点では共通ですが、素材の違い以外にも設計コンセプトが異なります。
ダイヤモンドバックは、このシリーズに共通のスローテーパーで肉厚のブランクで、全体的に硬めのパラボリック・アクションです。
一方スコットは、肉薄のブランクでグラスということを差し引いても太目でファストテーパーになっています。ティップ径はグラスであるスコットの方がむしろ細いくらいです。こちらは、素材が昔のフェノールかポリエステルのレジンを使ったE-glassなので、大変しなやかなブランクです。
同じスペックのパラボリック・アクションの竿でも、両者は全く異なる正反対のコンセプトで設計され、正確も異なるものとなっており、このあたりがフライロッドの面白いところでもあります。
2018年8月18日土曜日
SCOTT(その2)G804/3
スコットの2回目は、G804/3、8フィート、4番、3ピースを紹介します。
G804/3は元々ジャパン・スペシャルとして開発、発売されたものでしたが、その後標準ラインナップに加えられ、ジャパン・スペシャルの表記がなくなり、アメリカでも販売されるようになりました。
この竿は、GシリーズがG2シリーズにモデルチェンジする直前のものです。
ジャパン・スペシャルを名乗っていた頃は、リールシート金具がブラックのアルミのキャップ・アンド・リングでしたが、この竿はニッケルシルバーのものに変更になっています。
私は、以前初期のジャパン・スペシャルのG803/3も所有しており、グリップの形状はこの竿と同じスコット特有のシガータイプでしたが、かなり太目のグリップが装着されており、好みではありませんでした。この竿は細めで握りやすい太さになっています。
スコットのシガーグリップは、先細りストレートの非常にシンプルな形状ですが、なかなか良く考えられた形状で、特にインデックス・フィンガーグリップで握る場合に握りやすいと思います。
この竿も、柔らかいティップに強靭なバットという、スコットの特有のアクションは他のGシリーズと共通ですが、もともとジャパン・スペシャルとして開発されただけあって、他のモデルに比べると全体に柔らかく、バット側まで深く曲がるアクションに設計されています。
このG804/3とG803/3は、Gシリーズの中でも日本では名竿と言われており、人気が高かったのですが、実際に釣りに使ってみると、近距離のキャストを多用する日本の渓流では非常に使いやすく、低番手であってもアメリカの鱒を釣ることを想定した他のモデルとは異なり、日本の渓流魚の平均サイズに合わせたしなやかさを持っています。
私は空気抵抗の大きな大き目のドライフライを多用するのと、よりキャスティング能力に優れる4番ラインが好きなので、G803/3よりもG804/3の方が好みですが、以前所有していたG803/3もG804/3と同じ特徴を持ち、日本の渓流で使用するのに最適な竿でした。
スコットは、大手メーカーの中では、オービスと並んで好きなメーカーで、紹介した以外にも、グラスロッドも含めて何本も所有していたのですが、現在手元に残っているのは、前回紹介したG905/4とこの竿の2本だけです。
Gシリーズは、その後G2シリーズ、新Gシリーズへとモデルチェンジし、より軽量で高性能になっているようですが、90年代の円高の頃は5万円以下で購入できたスコットGシリーズも今では10万円近く、もう少しお金を出せば国内ビルダーのバンブーロッドが変えるような値段になってしまったのは、残念です。
2018年8月10日金曜日
SCOTT(その1)G905/4
今回はスコットのグラファイト、G905/4、9フィート、5番、4ピースを紹介します。
この竿は、1990年代の中頃、イナガキが代理店だった頃にイナガキから購入したもので、スコットの工場がコロラドに移転した頃の竿になります。
アクションはプログレッシブなティップアクションで、スコットのGシリーズに共通する特徴として、ティップが他社のグラファイトロッドと比べてかなり柔らかく、バットは太くしっかりしています。そのため、素振りすると、ティップがひょこひょこと動きます。このようなロッドデザインですと、近距離以外はキャスティングが難しいように思いますが、柔らかいティップからミドル、バットにかけてのテーパーのバランスが良いためか、近距離から遠投まで違和感なくキャスティングが可能なようにデザインされています。
バットは太く粘りがあり、50cmを超えるニジマスやブラウンを掛けても、余裕をもって対応できます。
Gシリーズは、比較的ローモデュラスのグラファイト素材を用いているので、例えばセージなどのハイモデュラスのグラファイト素材を用いた竿と比べると、ロッドスピードは遅いのですが、キャスティングストロークのスピードからイメージするよりも、ラインスピードが速いという独特のキャスティング感覚があります。これはローモデュラスのグラファイトを用いながら、ファストテーパーのティップアクションにデザインされているからだと思います。
確か1980年代後半の雑誌のインタビューで、当時のオービスの社長が、自社以外の竿で良いと思うメーカーはとの質問に対し、スコットと答えていたのを記憶していますが、オービスのウェスタンシリーズも、ローモデュラスのグラファイトを用いながら、ファーストテーパーにデザインされており、Gシリーズを意識して開発されたのではと推測しています。
この頃までのスコットは、ガイドフットがダブルラップ(ガイドフットの根元にスレッドが二重にラッピングされている)になっており、手間をかけた凝った仕上げになっていました。
また、スコットの特徴であるインターナルフェルールのラッピングも、メス側のフェルール部にガイドを乗せて、補強巻の上にガイドが巻きとめられており、オス側の補強巻も含め、頑丈に仕上げられています。
Gシリーズというと、グリップとリールシートがコルク一体型のブラックのアルミのキャップ・アンド・リングのリールシートのイメージが強く、私もその仕様の竿が欲しかったのですが、残念ながら当時はそのような仕様はありませんでした。その後、代理店がマーヴェリックに代わってから、ブラックのキャップ・アンド・リングが復活します。
コルクグリップも日本人の手には長すぎるのですが、竿が9フィートと長く、グラファイト素材も現代のものと比べると重いため、使ってみると見た目はともかく、バランスが取れているので、面白いものです。
当時、日本のフライフィッシャーマンの間では海外釣行がブームで、私もこの竿を携えて、アイルランド、アメリカのビックホーンリバー、サンワンリバーと海外釣行を重ねました。
9フィート、5番というスペックは、海外の大きな川でニジマス、ブラウンを相手にするには非常に便利で、特にこの竿は、ドライフライから大きなヤーンマーカーを付けたニンフまで1本でこなすことが可能です。ティップが繊細なので、7Xのティペットに#24のミッジフライの釣りも可能でした。
海外釣行だけでなく、止水の管理釣り場や、ほとんどやらないのですが、フローティングラインにウェイテッドのウーリーバガーでブルーギルやブラックバスを釣ったりもしました。
今では竿袋はところどころ穴が開き、メイプルのリールシートウッドはクリアの塗装が8月のビックホーンの暑さに耐えきれず溶けてしまい、見た目が相当にくたびれてしまいましたが、竿自体はまだまだ十分に使用可能で、私の宝物のうちの1本になっています。
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