2020年11月28日土曜日

Hardy reproducuton reels(その2)Bougle

 


 しばらく間が空いてしまいましたが、ハーディ限定復刻版の紹介を再開したいと思います。
 1台目はボーグルです。このリールは、前年に発売されたブラス・パーフェクトに次ぐハーディの125周年記念リールの第2段として、1998年に全世界で2,000台が限定発売されたものです。
 ブロックレザーケースが付属した通常のものに加えて、ラスト50台はシャンパンゴールドカラーの替スプールと、薄型のオールドタイプのブラス製替フットが付属し、レザーボックスケースに収納されたスペシャルセットも販売されました。

 2,000台の限定発売でしたが直ぐには完売せず、発売後数年間は市場に出回っており、特にアメリカではあまり売れなかったのか、最後はアメリカ向けのものが日本に入ってきてした。私が購入したものも、アメリカ向けに生産されたものでした。

 このリールのオリジナルは1903年に製造されたもので、内部構造など忠実に再現されていたようです。オリジナルのボーグルは写真でしか見たことがありませんが、素材の表面処理もオリジナルの雰囲気を良く再現していたと思います。


 外径は75mmとコンパクトで、重量も138g(カタログ値)とこの手のリールとしては比較的軽量で、日本の渓流で3番、あるいは4番ラインのバンブーロッドと組み合わせて使用するのにちょうど良いサイズだと思います。ラインキャパシティは、カタログ値でDT4F+50yd 20lbとなっていました。私はラインすら巻きませんでしたので、実際は分かりませんが、WF4Fであれば十分巻けたのでないかと思います。

 デザイン的にもスペック的にも非常に優れたリールでしたが、如何せん右巻き専用でしたので、結局1度も使うことなく最終的には手放すことになりました。

 125周年記念ボーグルは大変好評だったようで、ハーディは翌年の1999年、ボーグルのプロダクションモデル、ブーグレーマークⅣを発売します(125周年記念ボーグルは英語読みでボーグルでしたが、なぜかプロダクションモデルはフランス語読みのブーグレーでした)。ブーグレーマークⅣも大変人気モデルとなり、その後もモデルチェンジを繰り返しながら継続的に生産されており、今はブーグレーヘリテイジというモデルが販売されています。

2020年11月21日土曜日

Steffen Brothers(その10)


 ステファン・ブラザーズの8フィート、5、6番、3ピースが完成しました。



 グリップは依頼者のご希望のオールド・トーマスを模した形状で、グリップの末端はリールシートの径に合わせています。6番ロッドなので、少し長めのコルク12個分、151mmにしています。


 リールシートは依頼者から送っていただいたベリンジャーのオールニッケルシルバーのダウン・ロックタイプです。ウッド・フィラーのリールシートに比べると重量は重くなりますが、グラスの8フィート、6番ロッドなのでバランスは悪くないと思います。


 グリップ先端はワインディング・チェックは用いず、スレッドを巻き上げています。グリップ上の飾り巻きは、ダークブラウンのスレッドにゴールドのピン・ラインを3本です。


 ストリッピング・ガイドは、大き目のものをとのことでしたので、SRMCの12番を使用しました。


 トップ・ガイドとスネーク・ガイドは、できれば黒いものをとのご依頼でしたが、ストリッピング・ガイドとの色のバランスを考慮して、パシフック・ベイのガンメタルカラーを使用しました。

 納品する竿ですので、ラインを通して試し振りすることはできませんが、グラスの8フィート、6番とは思えない、非常に軽くでシャープな竿です。典型的なプログレッシブ・アクションでティップは繊細ですが、バットはかなりしっかりしているので、流れの中で60cmくらいの虹鱒を掛けても余裕をもって対応できると思います。
 もちろん、グラスのしなやかさも持ち合せているので、キャスティングに余分な力を必要としないと思います。近距離のピンポイント・キャストから、遠投まで楽々とこなすのではないかと思います。


 ステファン・ブラザーズのブランクを使ったカスタム・ロッドのご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまで、お気軽にお問合せください。グリップの形状、リールシート、スレッドの色など、お好みに応じてカスタム・ビルディング致します。

2020年11月15日日曜日

Steffen Brothers(その9)

 


 ステファン・ブラザーズ、8フィート、#5、6番、3ピースのロッドビルディングの続きです。ラッピングが終わると、ラッピングしたスレッドの上にエポキシをコーティングします。


 1回目のコーティングは、スレッドに十分染み込むようにうすめ液でかなり薄めたものを塗ります。この時、しっかり染み込むようにたっぷり塗ります。一通り塗り終えたら、十分に染み込んだのを確認して、塗ったエポキシを筆を使って拭き取ります。これはなるべく薄く仕上げるためです。1回目のコーティングが終わった状態が上の写真です。


 エポキシが十分硬化したら、2回、3回と塗り重ねてゆきます。私は大手メーカーのロッドのようなぼてっとした仕上がりにしたくないので、必要最小限の厚さになるようにしています。3回塗り重ねた状態が上の写真です。

 2ピースロッドでは、3回×2セクションの計6回、4ピースでも、ティップとセカンド、サードとバットをそれぞれ継げば2ピースと同じですので、計6回のコーティング作業ですが、3ピースだと3回×3セクションの計9回の作業となります。

 あとは、リールシートを取り付けて、ステファンの場合はオスフェルールの先端が開いていますので、ポンチでくり抜いたEVAフォームのプラグを接着して蓋をすれば完成です。

2020年11月6日金曜日

Meetup!!Vol.5(その1)

 


 12月6日に大阪市水道記念館で開催される、Meetup!! Fly Fishing Fans OSAKA Volume.5に、昨年に引き続きYoshiharu Rodsとして出展させていただきます。今年は3本のデモロッドを展示させていただく予定です。

 1本目はトム・モーガン・ロッドスミススの7フィート、4番のグラスロッドです。



 2本目はステファン・ブラザーズの7フィート3インチ、3、4番のグラスロッドです。



 3本目はダイヤモンドバックの7フィート6インチ、4、5番のグラファイトロッドです。


 バンブーロッド・ビルダーやカスタム・リール・メーカー、フライ・タイヤ―やフィッシング・ガイド・サービスなど、多数の方が出展される楽しいイベントです。コロナ渦ではありますが、足を運んでいただけると幸いです。