今回は岩手のハンドメイド・リールメーカー、NAKA FLY REELのモデル431Mを紹介します。
このリールは、標準モデルのモデル431Mをベースに、中嶋さんにお願いして特別仕様で作製いただいたものです。
私が良く使用する竿は、7フィート以下で竹竿の中でも軽量なものが多いため、できる限り軽量化して欲しいというのが、私のオーダーでした。そのため、標準モデルに装着されているクリック音をOFFにする機構は無しとし、ブラスのスプール軸をアルミに変更してもらうなど、徹底した軽量化を図っていただきました。
私の希望重量は110gでしたので、中嶋さんもかなり苦労されたのですが、標準モデルから12g減の122gと、両軸タイプとしてはかなり軽量に仕上げてもらいました。
このリールは、バン・ホフ(Vom Hofe)のピアレス(Peerless)というアメリカのクラシック・リールが元になっています。サイドプレート、ハンドルノブはベークライト、リム、ピラー、ハンドルのカウンターバランスはニッケル・シルバー、リールフット、ハンドルプレートはアルミニウムと、オリジナルのピアレスと同じ素材を使って作製されています。
ニッケルシルバーのリムは、削り出しではなくバンドを巻いてロウ付けする方法で作製されています。同じ手法で作製されているテッド・ゴドフリーのリールでは、ロウ付け部がはっきり分かるのですが、中嶋さんのリールは良く見ないと分からないくらい精度良く丁寧に作られています。
リールの幅は標準の38.5mmに対し、35mmまで狭くしてもらっています。ウェイト・フォワードの4番ラインと適切な量のバッキングを収めるのにちょうど良いキャパシティです。
中嶋さんはネジ1本から自分で製作されており、1つのリールを仕上げるのに大変な時間と手間をかけておられます。本業の方がお忙しく、年間に製作可能な数量がごく限られているため、注文しても永い間待つことになるのですが、ご本人曰く標準の同じモデルを作製するよりも、特注品をいちから設計して作製する方が製作意欲が沸くとのことですので、これから注文される方は、特別仕様でオーダーされることをお勧めします。
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