2022年3月19日土曜日

CF Burkheimer Zenith 8'3" #3-4-5(その2)

 

 CF バークハイマーZenithの2回目は、本家ラス・ピークZenithの同スペックモデルとの比較を書きたいと思います。

 この2本の竿は、長さが8フィート3インチ、ライン番手が#3-4-5番、継ぎ数が4ピース、素材がグラファイトと全く同じです。バークハイマーのZenithはラス・ピークのZenithを再現したものなので、外観はラス・ピークを模したものとなっていますが、ディテールは異なります。


 グリップはどちらもリール・シート一体型の先端巻き上げのシガーで、同じような形状ですが、ラス・ピークが全長250mmとかなり大ぶりであるのに対し、小振りの標準的なサイズになっています。リール・シートはどちらもポケット&リングですが、金具の素材がラス・ピークがアルミに対し、バークハイマーはニッケルシルバーです。
 フェルールはどちらも差込み長さが長めのスリーブ・オーバーですが、ラス・ピークの方がさらに長くなっています。


 バークハイマーのラッピングはラス・ピークを模したものになっていますが、飾り巻きのスレッドの色がラス・ピークがオレンジに対し、バークハイマーはゴールドです。ラッピングはラス・ピークの方が丁寧で綺麗な仕上がりです。


 バークハイマーZenithのアクションは、本家ラス・ピークのプログレッシブ・パラボリック・アクションを良く再現していると思いますが、やはりブランクのグラファイト素材が新しいため全体に細身で、ラス・ピークが2-3/8ozに対し1-5/8ozとかなり軽くなっています。

 実際にキャスティングしても、バークハイマーの方がロッド・スピードが速く、キャスティングのテンポは早くなります。どちらの竿も私は5番ラインが一番適していると思いますが、ラインの乗りはラス・ピークの方が良く、竿全体がラインを飛ばしてくれる感覚があります。バーク・ハイマーは、例えばサイエンティフィック・アングラーズのラインだとフリークエンシー・ブーストのような0.5番手重めのラインを乗せると良いかもしれません。
 どちらの竿も、至近距離から遠投までラインの長さによらずスムーズなキャスティングが出来ますが、キャスティングの気持ち良さ、容易さという点では、バークハイマーは本家ラス・ピークにやはり一歩及ばすという印象です。

 バークハイマーの昔の竿は、もう1本所有している7'5" 3-4-5 もそうですが、ラス・ピークのアクションをなかなか良く再現しており、また仕上げもラス・ピークには及ばないものの、いかにもカスタムロッド・メーカーらしい仕上がりで良かったのですが、現在のものは質の良いパーツを使って小綺麗ではあるものの、魅力を失ってしまったように感じます。
 同じことは、ウィンストンやスコット、オービス、トーマス&トーマスなど、どのメーカーにも当てはまることですので、仕方のないことなのかも知れません。

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