2025年2月22日土曜日

つるや釣具店 第35回ハンドクラフト展(その2)


 2/14〜16に開催されたつるや釣具店さんの第35回ハンドクラフト展にYoshiharu Rodsとして参加させていただきました。
 Yoshiharu Rodsのブースを来訪いただいた皆様、つるや釣具店の山城様、スタッフの皆様、出展者の皆様、ありがとうございました。


 今回は販売用の竿に加え、オリジナルグラスロッドHirabeの3本のデモロッドを展示し、いずれの竿もご試投いただいた皆様から高い評価をいただけました。
 試投された方の中には、オーバーハンドキャストだけでなく渓流で実際に釣りをするように、サイドキャストやオフショルダーキャスト、様々なトリックキャストを長時間熱心に試されていた方もおられました。


 オリジナルロッドのHirabeは、渓流で最も汎用的に使用でき、3番でも4番でも同じようにキャストできるしなやかな7フィート3インチ、3-4番、小渓流でのイワナ釣りを視野に入れたやや強めの6フィート9インチ、3-4番、P.H.YoungやR.W.SummersのMidgeの再現を狙った強めの6フィート3インチ、4番と、目的、用途別に3種類のラインナップとなっています。

 試投いただいた方の中には、どの竿も素晴らしいと言われた方がおられた一方で、しなやかな7'3"が好みの方、やや強めの6'9"が好みの方、強めの6'3"が好みの方もおられ、その方の釣りのスタイルやよく行く釣り場に応じて、3本のラインナップでかなり幅広いニーズに対応できることが確認できました。

 6'3"については、YoungのMidgeを所有されている方にも試投いただき、バンブーとグラスの重量感の違い以外は、ほぼ同等のキャスティングフィールとの評価をいただくことができました。

 7'3"はブランクの在庫がありますので、受注順に製作が可能です。
 6'9"と6'3"の製品用のブランクは5月か6月頃に入荷予定です。すでに海外からのオーダーも含め、数本のオーダーをいただいていますので、今シーズンにご使用になりたい方は、Yoshiharu Rodsのウェブサイトのお問い合わせから、またはyoshiharu.rod@gmail.comまでお早めにご連絡ください。


2025年2月12日水曜日

Yoshiharu Rods Hirabe 6'3" #4(その1)

 

 開発を進めてきたオリジナルグラスロッド、Hirabe 6フィート3インチ、4番、4ピースが完成しました。

 グラスロッドマニアの中にはショートロッドが好きな方が多く、また素材の特性的にグラスはショートロッドを製作するのに適しています。6フィート3インチ、4番のスペックの竿は、オリジナルのグラスロッドを販売することを決めた時からラインナップに加えたいと考えていました。


 6フィート3インチ、4番の竿としては、P. H. Youngのバンブーロッドの名竿、Midgeが有名です。私はYoungのMigdeは持っていませんが、Youngの工房で働いていたR. W. Summersの6フィート4インチ、4番のMidgeを持っていますので、この竿を参考にしました。

 グラス素材を使えば、6フィート3インチの短さでもしなやかな竿を作ることが可能ですが、この竿はBambooのMigdeのキャスティングフィールを再現するため、Hirabe 7フィート3インチ6フィート9インチに比べて敢えて硬めの竿にしています。
 Hirabeの7フィート3インチと6フィート9インチは、お好みに応じて3番ラインでも4番ラインでも使っていただくことができますが、この竿は4番ラインがぴったりになっています。

 Hirabe 6フィート3インチはSummersの6'4" Midgeと同様のModified Parabolic Actionを有し、よく似たキャスティングフィールですが、SummersのMidgeよりも少ししやなかに設計しています。そのため、キャスティングのテンポとラインスピードは少し遅くなっており、より扱いやすくなっています。


 正直なところ、6フィート3インチという長さは、実際に釣りに使うには短すぎてキャスティング、ラインコントロール、フッキング、魚とのやり取りの全てにおいて、不利なところがあるのですが、この竿に関してはかなり改善されていると思います。

 グラファイトもバンブーも竿が短くなればなるほど硬くなるので、特に至近距離のキャスティングが難しくなるのですが、この竿は至近距離ではティップがよく働きますので、全く問題なくキャストできます。
 非常に短い竿であるにも関わらず、ロングキャストはこの竿の得意とするところで、少ない力で力強いループがグングン伸びて行きます。ショートロッドならではの軽快なキャスティングを楽しんでいただけると思います。純粋にキャスティングが楽しい竿です。


 今回この竿を発売するにあたり、リールシート用に新たにアルミ製のリング&リング金具とバットプレートを製作しました。もちろんカスタムメイドですので、他のリールシートをお選びいただくこともできますし、Hirabe 7'3"や6'9"など他のロッドにこのリールシートを使用することも可能です。

 以前のブログで紹介したHirabe 6フィート9インチ、3-4番とこの竿を同時にリリースします。これらの竿の製品用のブランクの入荷は5月か6月頃になると思います。少しでも早く入手されたい方は、Yoshiharu Rodsのウェブサイトのお問い合わせからかyoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡ください。海外からのご注文も受け付けております。I accept orders abroad.

 2月14日から16日に開催されるつるや釣具店さんのハンドクラフト展に、Hirabe 6'9" 3-4番と一緒にこの竿のプロトタイプを展示します。短い距離であれば会場でラインを通してキャスティングしていただくこともできますので、ご興味のある方は是非お越しいただければと思います。

2025年2月8日土曜日

Brightliver 6'3" #4(その5)

 

 Brightliverの6フィート3インチ、4番、3ピースの試作ブランクを使ったアメリカのお客様向けのカスタムフライロッドが完成しました。


 グリップはYoshiharu Rodsでは標準的な、リールシート一体型のRuss Peakタイプのシガーを小ぶりにしたもの。リールシート金具はお客様のリクエストにより、Yoshiharu Rodsオリジナルのニッケルシルバー製ポケット&リングです。


 ラッピングはgoldのナイロンAスレッドの透過仕上げ。グリップ先端はスレッドを巻き上げて、飾り巻きにblackのピンラインを1本入れています。ロッドエンドから30cmの位置にgoldとblackのスレッドでメジャリング・ラップ入りです。


 ストリッピング・ガイドはリクエストによりオレンジのメノウリングです。


 この竿のブランクは試作品のため2本しか作られておらず、Brightliver松本さんのご依頼で製作した竿と、この竿の2本しか世の中に存在しません。
 Paul Youngのバンブーロッドの名竿、Midgeを参考に製作されたブランクですが、試し振りの結果を以前のブログでご紹介したとおり、バンブーのMidgeとは異なり大変しなやかな竿になっています。

 Brightliverでこのブランクを再製作する予定はありませんが、Yoshiharu RodsではHirabe 7'3" 3-4番Hirabe 6'9" 3-4番をベースにした6フィート3インチ、4番のグラスロッドを開発中です。今年中には製品化の予定ですので、ご期待ください。

 Yoshiharu Rodsへのカスタムロッド製作のご依頼は、Yoshiharu Rodsのウェブサイトのお問い合わせから、またはyoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡下さい。海外からのオーダーも受け付けております。I accept orders abroad.

2025年2月1日土曜日

Brightliver 6'3" #4(その4)

 

 アメリカのお客様からのご依頼でBrighliverのグラスフライロッドの試作品ブランク、6フィート3インチ、4番、3ピースをカスタムロッドに仕上げました。



 いつものようにブランクにコルクリングを1個ずつ接着し、グリップを削り出します。グリップの形状はBrightliver向けに製作した竿とは異なり、お客様のリクエストによりリールシート一体型のRuss Peakタイプのシガーを小ぶりにしたものです。


 ラッピングはBrightliverの試作品と同じくgoldのナイロンAスレッド。グリップ先端は巻き上げてblackのスレッドでピンラインを1本。ロッドエンドから30cmの位置にgoldとblackのスレッドでメジャリング・ラップを巻きました。


 ストリッピング・ガイドはお客様のリクエストによりオレンジのメノウガイドです。

 この後、ラッピング部にエポキシを3回コートし、リールシート金具を接着して完成です。