2019年8月17日土曜日

Orvis(その6)SEVEN/THREE


 オービスの6回目は、グラファイト、セブン/スリーを紹介します。
 オービスのセブン/スリーと言うと、バンブーでも同じ名前の竿があり、こちらも名竿として有名です。バンブーのセブン/スリーが、7フィート、3番であるのに対し、グラファイトは7フィート3インチ、3番です。


 この竿は1985年製造ですが、この年は確かブランクのオービスのロゴが紙巻からプリントに変更になった年で、この年だけ「Graphite」の文字が大きくなっています。また、この頃のラッピングはバーニッシュの種類が変更になったせいか退色しやすく、もともとブラウンだったスレッドがオレンジ色に近い色に変色しています。


 この年のリールシートは、まだアルミのリング&リングで、アルミのロッドケースもシルバーに赤いラベルのものです。オービス・グラファイト・シリーズは1988年に仕様が大きく変わり、低番手の竿ではグリップが先端巻き上げのフィッシュテール(リバースド・ハーフウェル)、リールシートが金具がブラックでウッドがココボロのアップロックに変わり、ロッドケースもブラスヘッドの黒色のものに変わります。

 肝心のアクションですが、オービス・グラファイト・シリーズの中では比較的ティップ側から曲がり始める竿で、3番ロッドとしては少し固めであることと合わせて、非常にキャスティングしやすい竿になっています。キャスティング時に竿全体がうまく仕事をしており、力強いラインが伸びてゆきます。至近距離でも小さなストロークでピンポイントを狙いやすい竿です。
 3番ロッドは#12以上のウルフ・パターンなど、空気抵抗の大きなフライを使いたい時や、風が吹いている時、遠投が必要な時に、どうしてもラインが軽すぎるので、私は4番ロッドの方が好きなのですが、このセブン/スリーは3番ロッドながら、そんなに遠投を必要としない釣り場であれば使いやすい竿だと思います。逆に3番ロッドにしなやかさを期待する人にとっては、硬く感じるかもしれません。

 セブン/スリーは、オービス・グラファイト・シリーズの中では、セブン/イレブン、ファー&ファインと並んで、名竿の1つだと思います。


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