2025年1月5日日曜日

Brightliver 7' #1(その4)

 

 Brightliverの松本さんからご依頼のBrightliver 7フィート、1番、3ピースの改良試作ブランクを使ったカスタム・ロッドが完成しました。


 グリップはRuss Peakタイプのシールシート一体型のシガーグリップを小ぶりにしたもの。シールシート金具はYoshiharu Rodsオリジナルのアルミ製ポケット&リングです。アルミ製のため大変軽量になっています。
 今回の竿はラッピングスレッドにGUDEBRODのナイロンA、1011 gun metalを使用し、カラープリザーバー仕上げにしました。Leonardのダイヤモンドバックのブランクを使ったグラファイトロッドやThomas & Thomasの初期のグラファイトロッドからインスピレーションを得ています。


 グリップ先端はスレッドを巻き上げて、飾り巻きにブラックのピンラインを1巻き。ロッドエンドから1尺(=30.3cm)の位置にメジャリング・ラップを巻いています。


 ストリッピング・ガイドはBrightliverのクリスタル・ガイドです。


 ティップ径は初回試作品よりも更に細く、1.4mmを切っています。UDグラス+4軸カーボンのブランクでこの細さは驚異的で、ブランクの製造技術の限界に挑戦した革新的なブランクです。

 完成後、Brightliver松本さんの許可を得てさっそく試しぶりさせていただきました。
 初回試作品はそのまま製品化できるくらい素晴らしい竿でしたが、同時に試作した6フィート6インチに比べると長さがある分、竿に合わせて少しゆっくりしたテンポで振ってやる必要がありました。今回の改良品はティップが細く曲がりやすくなったおかげで早いテンポで振れる大変軽快な竿になっていました。

 素振りした感触は、まるでヘラブナ竿の様にしなやかで、果たしてまともにキャスティングできるのかと思うほどですが、実際にキャスティングしてみると特別なキャスティング技術は全く必要なく、驚くほど軽快にキャスティングすることができます。特に10mくらいまでの近距離は扱いやすく、しなやかなティップと相対的にしっかりしたバットのおかげで、1番という軽いラインにも関わらず、大変力強いタイトループを容易に作ることができ、ピンポイントアキュラシーにも優れています。
 今回は標準的な重量のエアセルのDT-1Fを試投に使用しましたが、10m以上の距離を釣ることが多いのであれば、3番ラインでもキャストできるバットパワーはありますので、エアセルオイカワやスープラJストリームDTTなどの1番ラインでも重めのラインを使うか、 2番ラインを使用されるのが良いと思います。

 7フィート、1番のグラスロッドで、これだけしやなかでかつシャープなブランクが成立するのは、やはりUDグラス+4軸カーボンという特別な構造のおかげだと思います。

 今回の試作ブランクはあと2本ほどBrightliverに在庫がありますので、カスタムロッド製作をご希望の方は、Yoshiharu Rodsのウェブ・サイトのお問い合わせからか、yoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡ください。お好みの仕様にてカスタムメイドいたします。
 海外からのオーダーも受け付けております。I accept orders abroad.