2025年1月25日土曜日

Brightliver Clevis 150UL-3(その10)

 

 一昨年にBrightliverのグラスベイトフィネスロッド、Clevis 150UL-3をカスタムロッド製作させていただいたお客様が、川でティップセクションを紛失されたとのことで、ティップセクションのみ再製作させていただきました。


 お客様は以前のブログで紹介した、この竿を使って写真のヤマメを釣られた方です。40cmオーバーのヤマメを狙っておられる大物ハンターで、昨年は尺ヤマメ、尺アマゴを13匹釣り上げられたそうです。
 数々の竿を使ってこられましたが、この竿を本当に気に入っておられ、渓流ベイトフィネスロッドとして最高の竿とのお言葉をいただいています。


 ティップセクションの再製作が完了しました。竿袋は奥様のお手製です。
 今年もこの竿で多くの尺ヤマメ、尺アマゴを釣り上げられることでしょう。今年こそ40cmオーバーのヤマメを釣り上げられることを期待しております。

 Brightliverの松本さんによると、Clevis 150UL-3はたまにティップセクションを破損される方がいらっしゃるとのことで、再製作できるようにティップセクションのブランクを何本か在庫しておられるそうです。
 私がカスタムロッド製作させていただいた方についても、在庫のあるうちはティップの再製作が可能ですので、万が一ティップを破損、紛失された方はご連絡ください。ブランクの在庫があるうちに、予備のティップセクションを製作しておかれるのも良いかもしれません。

 Clevis 150UL-3は大変しなやかなティップを持ち、渓流ベイトフィネスロッドで多様するフリップキャストが容易で、フッキングが良くバレにくいとユーザーの方から大変高評価をいただいています。これらはグラスロッドならではの特徴です。またバットがしっかりしているので、大きな魚にも余裕を持って対応できます。

 現在ブランクの在庫がございますので、カスタムロッド製作希望の方はYoshiharu Rodsのウェブ・サイトのお問い合わせから、またはyoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡ください。
 海外からのオーダーも受け付けております。I accept orders abroad.

2025年1月18日土曜日

つるや釣具店 第35回ハンドクラフト展(その1)

 

 毎年恒例のつるや釣具店さんの第35回ハンドクラフト展Yoshiharu Rodsとして今年も出展させていただきます。
 開催日は2月14日、15日、16日の3日間、場所は例年通り東京都立産業貿易センター台東館です。

 販売用のロッドとして下記を予定しています。





 また前回のブログでご紹介したHirabe 6'9" #3-4の試作品も展示しますので、是非試し振りいただければと思います。他にも試し振りできるデモロッドを何本か持参しますので、ご興味のある方は是非足をお運び下さい。

 皆様のご来場をお待ちしております。

2025年1月11日土曜日

Yoshiharu Rods Hirabe 6'9" #3-4(その1)


 開発を進めていた6フィート9インチ、3-4番、4ピースのオリジナルグラスロッドが完成しました。

 オリジナルロッド第一弾のHirabe 7フィート3インチ、3-4番、4ピースは、日本の渓流でヤマメ、アマゴを釣るための最も汎用的なスペックの竿として開発しました。7フィート3インチという長さは一般的な規模の渓流で非常に使いやすく、また3-4番のグラスロッドとしてはこれより長くなると軽快さが損なわれてくるので、ベストな長さだと考えます。

 しかし、私のホームリバーである中国山地の渓流は、流れが狭く頭上が木々に覆われているところが多く、7フィート3インチでは少し持て余す場合があります。6フィート9インチという長さは、このような小渓流で非常に使いやすい長さで、これよりも短くなるとドリフトや合わせ、魚とのやりとりといった点で釣りが難しくなります。
 そこで、オリジナルロッドの第二弾として小渓流にぴったりな6フィート9インチの竿を開発を進めてきました。


 今回開発した竿は、Hirabe 7フィート3インチと同様にPaul YoungやBob Summersのバンブーロッドが持つModified parabolic actionがベースとなっており、しなやかで軽く、至近距離から遠距離まで最小限の力で楽にキャスティングできるという特徴はそのままに、さらに軽快な竿になっています。
 名前はHirabe(ヒラべ:アマゴの方言)ですが、この竿が必要となる釣り場ではヤマメ、アマゴに加えて、イワナも釣りの対象になりますので、7フィート3インチに比べて少しだけ強い竿になっています。
 4番ライン専用になっても良いつもりで開発を行いましたが、予想に反しお好みに応じて3番ラインでも全く問題なく使える竿になりました。より早いテンポのキャスティングを好まれる方は3番ラインで使っていただくのが良いと思います。


 とても良い竿に仕上がりましたので、すぐにでも製品化したいところですが、現在この竿をベースに6フィート3インチ、4番の竿の開発を進めており、2025年度中に両方の竿を同時に発売する予定です。
 発売は少し先になりますが、少しでも早く入手されたい方はYoshiharu Rodsのウェブサイトのお問い合わせからかyoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡下さい。海外からの注文も受け付けております。I accept orders abroad.

2025年1月5日日曜日

Brightliver 7' #1(その4)

 

 Brightliverの松本さんからご依頼のBrightliver 7フィート、1番、3ピースの改良試作ブランクを使ったカスタム・ロッドが完成しました。


 グリップはRuss Peakタイプのシールシート一体型のシガーグリップを小ぶりにしたもの。シールシート金具はYoshiharu Rodsオリジナルのアルミ製ポケット&リングです。アルミ製のため大変軽量になっています。
 今回の竿はラッピングスレッドにGUDEBRODのナイロンA、1011 gun metalを使用し、カラープリザーバー仕上げにしました。Leonardのダイヤモンドバックのブランクを使ったグラファイトロッドやThomas & Thomasの初期のグラファイトロッドからインスピレーションを得ています。


 グリップ先端はスレッドを巻き上げて、飾り巻きにブラックのピンラインを1巻き。ロッドエンドから1尺(=30.3cm)の位置にメジャリング・ラップを巻いています。


 ストリッピング・ガイドはBrightliverのクリスタル・ガイドです。


 ティップ径は初回試作品よりも更に細く、1.4mmを切っています。UDグラス+4軸カーボンのブランクでこの細さは驚異的で、ブランクの製造技術の限界に挑戦した革新的なブランクです。

 完成後、Brightliver松本さんの許可を得てさっそく試しぶりさせていただきました。
 初回試作品はそのまま製品化できるくらい素晴らしい竿でしたが、同時に試作した6フィート6インチに比べると長さがある分、竿に合わせて少しゆっくりしたテンポで振ってやる必要がありました。今回の改良品はティップが細く曲がりやすくなったおかげで早いテンポで振れる大変軽快な竿になっていました。

 素振りした感触は、まるでヘラブナ竿の様にしなやかで、果たしてまともにキャスティングできるのかと思うほどですが、実際にキャスティングしてみると特別なキャスティング技術は全く必要なく、驚くほど軽快にキャスティングすることができます。特に10mくらいまでの近距離は扱いやすく、しなやかなティップと相対的にしっかりしたバットのおかげで、1番という軽いラインにも関わらず、大変力強いタイトループを容易に作ることができ、ピンポイントアキュラシーにも優れています。
 今回は標準的な重量のエアセルのDT-1Fを試投に使用しましたが、10m以上の距離を釣ることが多いのであれば、3番ラインでもキャストできるバットパワーはありますので、エアセルオイカワやスープラJストリームDTTなどの1番ラインでも重めのラインを使うか、 2番ラインを使用されるのが良いと思います。

 7フィート、1番のグラスロッドで、これだけしやなかでかつシャープなブランクが成立するのは、やはりUDグラス+4軸カーボンという特別な構造のおかげだと思います。

 今回の試作ブランクはあと2本ほどBrightliverに在庫がありますので、カスタムロッド製作をご希望の方は、Yoshiharu Rodsのウェブ・サイトのお問い合わせからか、yoshiharu.rod@gmail.comまでご連絡ください。お好みの仕様にてカスタムメイドいたします。
 海外からのオーダーも受け付けております。I accept orders abroad.