ダグ・スイッシャーとカール・リチャーズの水生昆虫の本の紹介が続きましたので、今回はこの二人の共著で、フライ・フィッシング全般について書かれた「フライ・フィッシングの戦術」を紹介します。
この書籍がアメリカで出版されたのが1975年ですので、「セレクティブ・トラウト」の数年後になります。日本では1980年に日本語翻訳版がティムコから発売されていますので、昔からフライ・フィッシングをされている方には懐かしい本だと思います。
この本の序章に「セレクティブ・トラウトがやり残した所から始まっている」と筆者が書いているように、ライズしている鱒を釣るためのプレゼンテーションを中心に、実践的なフライ・フィッシングのテクニックが紹介されています。その内容は、フライキャスティングの理論とテクニックから始まり、ナチュラル・ドリフトのための各種トリック・キャスト、ライズがない時の釣り、ライズを狙った釣り、スチールヘッド、サーモンの釣り、湖の釣り、海の釣り、フライ・タイイングの新しいテクニックなど、フライ・フッシング全般に渡り網羅されています。
古い本ですが、プレゼンテーションに関しては、スラックライン・キャスト、リーチ・キャスト、カーブ・キャストといった今でもライズ狙いの釣りで欠かせないテクニックが網羅されていますし、ライズを狙った釣りに関しては、マスキング・ハッチ、ミミッキング・ハッチ、複合多重ハッチといった状況が既に紹介されており、今読んでも十分役に立つ内容です。
私が持っている本は1996年に発行された第3刷ですが、残念ながら現在は絶版となっているようです。この本の存在を知らない最近フライ・フィッシングを始めた方、未来のフライ・フィッシャーマンの方にも読んでもらいたい名著だと思いますので、ティムコには今後も10年に1回でも結構ですので、是非とも再版を望みます。
2 件のコメント:
意味のないメンディン....LL以降巷では少なくないかと思います。
そんなことする前にプレゼンの段階でドラグ回避の為ラインを曲げて落とせよ!という本ですよね。
hideさん
昔のフライフィッシングの入門書には、この本で紹介されているトリック・キャストが載っていたものですが、最近はめっきり見ないですね。
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