2020年9月5日土曜日

Hardy Marquis(その1)


 今回から数回に渡り、ハーディの代表作であるマーキスについて紹介します。

 マーキスはハーディのリールの中では比較的新しいモデルですが、製造開始は1969年ですので、かれこれ50年以上の歴史があります。
 もともとマーキスは、アメリカのサイエンティフィック・アングラーズ社のOEMとして設計、製造されたもので、アメリカでは同社からシステム・シリーズとして販売されていました。アメリカ以外の国ではハーディがマーキスの名前で販売しており、発売当初はシステム・シリーズと区別するため、ラッチカバーがハーディのトレードマークである王冠になっていました。

 マーキスは、2、3番ライン用のマーキス2/3からマーキス・サーモン#3まで、ハーディリールの中でも最も幅広いサイズ構成となっており、このことからもこのリールが当時のハーディの主力製品であったことが窺われます。
 マーキスは、当時のラインナップの中では、ライトウェイト・シリーズの下記に位置するモデルで、ハーディのリールの中では比較的お手頃な価格設定となっていました。

 日本でも、ハーディのライトウェイト・シリーズ、オービスのCFOと並び、1970年代から1980年代にかけて最も人気のあったリールの1つでした。

 マーキスは、ポリッシュ加工されたスプールリムが外観上の特徴ですが、高級感のあるスプール側とは対照的に、本体側は大変シンプルで、シャフトカバーがプラスチックであったりと、コストダウンを図ったと思わせる作りになっています。しかし、マーキス・ファンにはこのややチープさを感じさせるところも魅力の一つになっているようです。
 また、クリック音も、ライトウェイト・シリーズに比べて、ガリガリと大きく粗野な印象ですが、これも逆にマーキスの魅力の一つとなっています。


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