2020年7月4日土曜日
Kashiyama Rod 7' #4
久しぶりにお気に入りのフライロッドを紹介します。秋田のバンブーロッド・ビルダー、柏山さんの7フィート、4番です。
柏山さんの標準モデルは、アクションがティップアクション(ファスト)、セミパラボリックアクション(ミディアム)、バットアクション(スロー)の3種類から、フィニッシュがバーナーフィニッシュのブラウンモデルとオーブンフィニッシュのストローモデルの2種類から選ぶことができます。私の竿は、セミパラボリックアクションのブラウンモデルです。
セミパラボリックの7フィート、4番の竿は、ペイン97がベースになっており、柏山さんによるとオリジナルのテーパーからバットを少し絞ってあるとのことです。
セミパラボリックといっても、ギャリソン・テーパーとは全く異なり、どちらかと言えばプログレッシブアクションに分類されると思います。ティップが繊細な全体に細身の竿です。
フェルールは柏山さんお手製のステップダウン・タイプです。柏山さんはフェルール、リールシートだけでなく、タングステンカーバイトリングのストリッピングも自作されており、ひょっとしたらスネークガイドも自作かもしれません。
仕上げは非常に丁寧で、計測はしていませんが削りの精度もかなり高そうです。焼き入れも適切で、曲がりも出ません。
肝心のアクションですが、名竿と言われるペイン97をベースにしているだけあり、非常に素直な使いやすいアクションで、トルク感はそれほどありませんが、渓流で多用する至近距離から中距離まで綺麗なタイトループが気持ちよく伸びていきます。竿全体のテーパーのバランスが良く、意識せずに振っても、テーリングを起こしたりラインスラックが入ることはありません。
素振りした印象は非常に軽快でロッドスピードの速い竿のように感じますが、実際に釣り場で使ってみると、竿の印象よりも少しゆっくり振った方がラインがしっかりと乗って気持ちよくキャスティングできます。
20cmくらいのヤマメやイワナでも十分楽しめる、しなやかな竿です。
驚くべきはその価格設定で、これだけ完成度が高く、仕上げの素晴らしい竿をこんな値段で販売して良いのかと思ってしまうような低価格です。
バンブーロッドに強烈な個性を求める方には物足りないかもしれませんが、使いやすくて良く出来た高品質な竿をお探しの方には、自信をもってお勧めできる大変良い竿だと思います。
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