今回はカムパネラのグラファイト・ロッド、スーパーライトシリーズのc4804SL、8フィート、4番、4ピースを紹介します。
カムパネラは皆さんよくご存じの通り、岩手にあるフライロッド専業の小さなメーカーで、自社でブランクの製造から行っています。今年工房を移転されましたが、私も数年前に以前の工房にお邪魔して、竿を振らせていただいたり、いろんなお話を聞かせていただいたことがあります。
スーパーライトシリーズは数年前にモデルチェンジしましたが、今回紹介する竿はモデルチェンジ前の旧モデルです。
この竿はカスタム・メイドで作製してもらったので、グリップはリールシート一体型のパンプキン、リールシートはオリジナルのアルミのポケット&リング、ガイドはストリッピングがチタンフレームでトップとスネークがライトワイヤーの軽量仕様、スレッドはブルーにノンカラープリザーバーのホワイトのティッピングとなっています。
この竿はハイモデュラス・グラファイトを用いた名前の通り非常に軽量で細身の竿です。繊細なティップを持つかなり極端なティップ・アクションの竿で、素振りだとティップだけが曲がる反発力の強い竿なのですが、ラインを通してキャスティングすると印象が一変します。
近距離ではティップを使ったキャストができるのは、素振りした印象の通りですが、ラインを伸ばしてゆくと思ったほどロッド・スピード(キャスティングのテンポ)は速くなく、ラインの負荷をしっかり竿に感じることができ、遠投時にはバットを曲げこんでキャストすることも可能です。バットを使ったキャストにより、少ない力で楽に遠投することができます。
これはおそらく、ハイモデュラス・グラファイトを使った薄肉のブランクを使い、かつミドルからバットにかけて径を細く設計しているためだと思います。
ハイモデュラス・グラファイトを用いたティップ・アクションの竿は、普通はバットがかなり強く、ロッドスピードも速すぎるものが多く、私の好みではないのですが、この竿はティップ・アクションながら、キャスティングしていて非常に気持ちの良い竿です。
旧スーパーライトシリーズは、すべて8フィートでしたが、現在は6フィート6インチ3番から8フィー8インチ4/5番まで、幅広いラインナップとなっており、釣り場や対象魚に応じて竿を選べるようになっています。
現行のスーパーライトシリーズは振ったことがないのですが、旧モデルの良さはそのままに、より軽量でより優れた竿になっているものと思います。
カムパネラの竿は、バンブーの宇田ロッド、7フィート2インチ、4番も以前所有していました。この竿は、ヤングのパーフェクショニストを中空にしたような、非常に良い竿でしたので、手放してしまったことが悔やまれます。
カムパネラは最近バンブーロッドの販売を終了してしまい、非常に残念に思いますが、近々新たにグラスロッドを発売されるそうなので、楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿