2019年5月18日土曜日

ピカイチ シンプル ニンフ


 前回のフェザント・テール・ニンフに引き続き、今回もニンフ・フライを紹介します。今回は、島崎憲司郎さんのピカイチ・シンプル・ニンフ(以下PSN)です。

 島崎さんのニンフ・パターンとしては、このフライとアグリー・ニンフの2つが有名ですが、私の経験ではPSNの方が良く釣れるフライだと思います。
 このフライは、フェザント・テール、ハーズ・イアー、ピーコック・ハールという理屈抜きで良く釣れる3種類のマテリアルから構成されており、特定の水生昆虫のニンフに似ているわけではありませんが、一目見た時の虫っぽさと生き物感が良く釣れる理由の1つだと思います。

 ニンフ・パターンでは、より本物の水生昆虫に似せるために、テールを付けたりレッグを付けたり、ウィングケースを付けたりしたくなりますが、このフライのミソはマテリアルの質感とシンプルなシルエットで、不特定の水生昆虫の幼虫や蛹を表現している汎用性にあると思います。
 PSNはマダラカゲロウのニンフにも見えますし、カディス・ピューパやラーバにも見えるので、いろいろなサイズを揃えておけば、季節や場所を問わず使用できます。


 ノンウェイトで表層を流す使い方もできますが、私はレッド・ワイヤーをたっぷり巻き込んだものを使用しています。前回のフェザント・テール・ニンフは、主にサイト・フィッシングに使用しますが、PSNはある程度水深のあるポイントで、リーダーにヤーン・マーカーを付けてアップ・ストリームかアップ・クロスでブラインド・フィッシングで使っています。冬場ですと、PSNをシンカーの代わりに使用し、PSNのフックベンドにティペットを結んでミッジ・ラーバをトレーラーに結ぶ場合もあります。

 タイイングは、ソラックスを巻くときにマルチ・グルーを使うのがポイントで、マルチ・グルーを塗ったスレッドに、ステムからむしり取ったピーコック・ハールを少量タッチダビングし、その後にハーズ・イアーをタッチダビングし巻いていきます。この方法を用いると、ハーズ・イヤーを後からピック・アウトしなくても、ガードヘアやファーが飛び出し、自然な感じに仕上がります。

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