2018年7月14日土曜日
Mario Wojnicki(その2)217P4
前回の255F4はバンブーロッドでしたが、マリオ・ウジニッキの2回目はグラスロッド、217P4です。この竿はいろんな方がいろんなメディアで紹介されているとおり、ウジニッキのグラスロッドの中でも特に有名で、私も確かに名竿だと思います。
マリオの竿のモデル名はcm表記なので、この竿の長さは217cm(換算すると7フィート3インチに少し足りない)です。ラインは4番です。217P4のPはパラボリックで、ウジニッキ氏によると、この竿は「true parabolic action」となっています。
テーパーデザインとしては、太目のティップに強いミドル、そしてこの竿の最大の特徴ですが、3ピースのバットセクションがグリップに向けて細くなっており、全体としては所謂コンベックステーパー(凸型テーパー)という特殊なテーパーになっています。
そのため、ライン負荷の軽い状態からバットが曲がりやすくなっており、キャスティングするとショートキャストでもバットの曲がりを感じ取ることができます。
このようなテーパーデザインにより、素振りすると全体に張りがあり、硬く感じるので、至近距離はキャストしにくいのではないかと思いますが、これが不思議なことに、意外と至近距離でもラインの乗りがよく、タイトループで正確なキャスティングが可能です。また、バットが曲がりやすいので、向かい風の時などバットを曲げこんでパワフルなラインを投げることも可能です。
グラスロッドというと、ベネベナ、ボテボテした竿をイメージされる方も多いと思いますが、この竿はそのようなことは全くありません。ロッドスピードがバンブーロッドに近いため、キャスティングするとバンブーロッドを振っているかのように感じます。
この竿は、前回の225F4とは違い、一時期非常に良く使っていました。7フィート3インチ弱で4番というスペックも、日本の渓流では使いやすく、ヤマメやイワナを釣っても楽しい竿です。
この竿は、225F4を待っている間に注文したのですが、当時注文してから2か月もかからないうちに手元に届きました。ウジニッキのバンブーは、確かに素晴らしいのですが、グラスロッドの出来が素晴らしいので、価格や納期を考えると、ウジニッキ氏には申し訳ないですが、個人的にはグラスでも十分ではないかと思ってしまいます。
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