久しぶりのお気に入りの竿の紹介は、野中角宏さんのB69、6フィート9インチ、4番、4ピースです。B69は3番が標準ですが、これは特別に4番で作っていただいた竿です。
角宏さんとは関西のフライ関係の展示会でご一緒することが多く、竿を振ってしまうと欲しくなるのは分かっていたので、振ってみたいのを我慢していつも横目で見ていました。しかし昨年12月の展示会で同じテントを二人で共有することになり、ついに我慢できず振らせていただくことになりました。
角宏さんは展示会にいつも沢山の竿を持参されており、その中から私がよく行く渓で使いやすい7フィート前後の竿を何本か選んで振らせていただき、KAKUHIRO RODの特徴であるしなやかで軽快な独特のキャスティングフィールに大変感銘を受け、やはり欲しくなってしまいました。後日改めて角宏さんの自宅を訪問し、いろいろなモデルを振らせていただいた結果、一番気に入ったB69を4番ライン用に特注で作製いただいたのがこの竿です。
B69は角宏さんがセンターホールディングアクションと呼ぶ竿の中心部の一点が曲がる独自のテーパーデザインで、竿が自動的に大変力強いループを作ってくれるのが特徴です。竿の一点が曲がると言っても、ベンティング・カーブは竿の先端から徐々に深く曲がっているプログレッシブ・アクションで、ある程度以上のラインが出ている時のキャスティングでは、バットはほとんど曲がらず竿の中央のフェルールの少し下を中心に竿が曲がるイメージです。ループの力強さ、キャスティング・フィールは独特ですが、大変スムーズなアクションで竿自体に癖はありません。
ショートリーダーで空気抵抗の大きなフライをスコーンとタック・キャスト気味にオーバーターンさせ、スラックを作ってピンポイントに落とすということが大変気持ち良くできるので、ショートリーダーでキャッツキル・パターンを多用する私の釣りのスタイルにぴったりの竿です。
淡竹を使った中空ロッドなので、大変軽くしなやかです。バラしやすいヤマメ、アマゴの引きに対してもしやなかに追従してくれるので、極めてバラシが少ないです。
今シーズンも何かと忙しく、残念ながら春先にこの竿が届いてからあまり使用することができなかったのですが、ホーム・リバーでの釣りには全てこの竿を使用し、すっかりお気に入りの竿です。
次回はこの竿のディテールについて書きたいと思います。
2 件のコメント:
私も角宏ロッドを1本もっています。淡竹・中空・軽いフェルールによるのでしょうが、竹の味を持ちながらとても軽量で、個性的な良い竿だなと思います。次回の記事を楽しみにしています!
コメントありがとうございます。角宏ロッドは正に日本の渓流魚を釣るための竿だと思います。軽くて軽快なのも良いですね。
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