今回も沢田賢一郎氏の著作、「達人の世界」を紹介します。
この本は1993年に発刊されたものです。以前紹介した沢田氏の「フライキャスティングテクニック」同様、この頃になると沢田氏は自社から書籍やビデオを発売するようになっており、この本も自社の発行所である「TULCHAN BOOKS」から発行されています。
この本は、いかにもアンチ沢田派の方が毛嫌いするようなタイトルのため、アンチの方は決して手にする本ではないと思いますが、内容はいたって客観的かつ常識的なものです。
前回紹介した「渓流のドライ・フライ・テクニック」では、渓流のドライ・フライフィッシングに特化して書かれたものですが、この本はフライ・フィッシング全般について、重要な技術、ノウハウ、コツが、沢田氏特有の語り口で書かれています。
沢田氏の文章は非常に簡潔で分かりやすく断定的です。この断定的な語り口も、アンチの方が沢田氏を嫌う理由の一つなのかもしれませんが、経験に基づいた論理的なものなので、説得力があります。「渓流のドライ・フライ・テクニック」同様、目から鱗の落ちる内容が数多く収録されています。
この本もサワダがなくなってしまった今となっては、新品で入手することはできません。写真が少なく文章がほとんどの本ですが、あっという間に読み切ることができますし、読み物としても面白い本だと思います。
2 件のコメント:
暴言放ってしまいますとキャスティング、タイイング等全般においてアベレージ以下の人にもそれなりに魚は釣れる。そしてそんな釣り人曰く「釣りはそれぞれ自由なスタイルでいいのさ」....全くもってごもっともなこと。
釣り人は二通り、より高みを目指して追及していくのと、釣れさえすれば大体で良いという人。
更にアンチは教祖様そのものより、むしろ取り巻きらのファンダメンタルでドグマティックな物言いに嫌悪感を抱くのではないでしょうか?
例のHS/HLに関しても本家リッツの其れは違うんだと結論出ているのにも関わらずいまだに「HS/HLはこうだ」ですからね。
いずれにしても国分寺卿が言っていた事の多くはアベレージ以上の釣り人になって理解出来る事。
フルラインを出せない者はフルラインを出した後の光景は見えない。
フルライン出せる様になってガラっと発言が変わる人を沢山見てきました。
FFは一生勉強だと思っております。
「技術を習得して初めて見えてくる景色がある。」ということは、この本に限らず沢田氏が氏の著作の中でよく述べていることですね。フライ・フィッシングは、キャスティング、タイイング、プレゼンテーションとドリフト、水生昆虫に関する知識など、追求できる要素が沢山あり、そのことがこの釣りを面白くしているのだと思います。
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