2018年3月11日日曜日

Introduction

 私がフライフィッシングを始めたのは、1983年、中学3年生の冬でした。
 私の故郷は鮎釣りの盛んな町でしたが、当時フライフィッシングを趣味としている大人はおらず、ダイワのルアー、フライの本、釣りキチ三平のフライフィッシングの回、月刊フィッシング、当時創刊されたばかりのアングリング、ジム・グリーンのキャスティングの教科書などが貴重な情報源でした。当然、フライキャスティングやフライフィッシングを生で見る機会はなく、これらの本、雑誌の限られた情報をもとに、一緒に始めた数人の友人達と独学で試行錯誤が続きました。
 そのようにして始めたフライフィッシングでしたので、私にとってフライロッド、フライキャスティングは随分長い間、謎そのものでした。

 それから時が経ち、就職して収入を得るようになると、グラファイトに始まり、グラス、バンブーと、理想の竿を求めて散財する日々が続きました。さすがに所帯を持ってからは、自由になるお金が極端に少なくなり、いらない竿を処分しては新しい竿を買い求めることとなりましたが、これまでに数えきれないほどの竿を入手してきました。
 長い間、フライフィッシングを続けているうちに、何度かフライフィッシングブームというものがあり、ビデオ、DVD、インターネットの普及も相まって、今では誰でも簡単にフライロッドやフライキャスティングの情報を手に入れることができるようになりました。私自身も多くのフライフィッシングの先輩、友人との出会い、そして散財のおかげで、少しはフライロッド、フライキャスティングというものが理解できるようになりましたし、良い竿や自分の好みの竿の基準というものが、少しは理解できたように思っています。

 そんな私の長年に亘るフライロッド探究の中で、いくつもの素晴らしい竿との出会いがありましたので、このブログではこれらの私にとっての名竿を紹介していくとともに、ロッドビルディングやフライ、そしてフライフィッシングについて、気の向くままに記していきたいと思います。

 あらかじめ断っておきますが、これまでに世に出たフライロッドの数に比べ、私の所有した竿の数なぞたかが知れていますし、バンブーロッドに関しては、現役ビルダーから直接購入することを私の中のルールとしていますので、GarrisonもYoungもHowellsもPayneもLeonardも所有したことはありません。また、あくまでも私の個人的な基準に基づいたセレクションですので、「なんで俺の好きな〇〇が紹介されないんだ。」とか、「あの世界的に誉れ高い〇〇が紹介されないんだ。」とか、憤慨される方がおられるかもしれませんが、何卒ご容赦のほど、お願いいたします。

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