同等のスペックのロッドとしては、これまでMike McFarlandに依頼してブランクを作製してもらった、オリジナル・スペックの7フィート2インチ、4番、4ピースのSpruce Creek Parabolicがありました。
このロッドはPaul YoungやBob Summersのバンブーロッドのパラボリック・アクションをグラスで再現したロッドで、私のお気に入りのロッドでもあったのですが、これまでに試投いただいた方からロッドが硬いという声も少なからず聞かれました。また、ここ数年の円安のため、ブランクをアメリカから輸入すると非常に高価になってしまうという問題もありました。
そこで、日本の渓流魚を釣るための、しなやかなパラボリック・アクションの国産ブランクの開発を進めてきました。
基本的なアクションはMcFarlandのParabolicと同様にYoungやSummersのパラボリック・アクションですが、UD(Uni-Direction))のEグラスを素材に用い、テーパーを最適化することにより、しなやかさと軽快さを兼ね備えたロッドが完成しました。
トルクのあるラインがキャストできるという点では、よくできたバンブーロッドには及びませんが、しなやかさと軽快さという点において大きく優れています。
McFarlandのParabolicもグラス・ロッドとしては十分に軽い竿ですが、開発品は更に大幅に軽快で、より少ない力でキャスティングが可能です。
当初この竿は4番ラインを想定していたのですが、しなやかさを追求した結果、4番ラインはもちろん、3番ラインでも最適なロッドに仕上がりました。2番手指定のロッドでも、どちらかというとこちらがお勧めというライン番手があるのが普通ですが、この竿に関しては3番も4番もどちらもお勧めです。
4番ラインではキャスティング時にロッドのしなやかさをより感じることができますし、3番ラインでは軽快さをより感じることができます。少しゆっくり振りたい方は4番ライン、キャスティングのテンポを少し上げて振りたい方や少し硬めのロッドを好まれる方は3番ラインと、お好みに応じて使い分けていただくことができます。
投げて楽しく、日本の渓流で常用する至近距離から20ヤード程度までは極めて少ない力でキャスティングでき、ヤマメ、アマゴのローリングにも追従するしなやかさを持ち、20cm程度の魚でも十分楽しめる。そんな一般的な日本の渓流にぴったりなパラボリック・アクションの竿が出来ましたので、この竿を「Hirabe」と名付けることにしました(私の住む地域ではアマゴのことをヒラべと呼びます)。
明日2/16から始まるつるや釣具店のハンドクラフト展で、この竿を試作品を展示しますので、ご興味のある方は、是非試し振りしてみてください。
また、製品製作用のブランクの発注はこれからになりますが、このブランクを用いたカスタムメイド・ロッドにご興味のある方は、Yoshiharu Rodsのウェブ・サイトのお問い合わせからか、yoshiharu.rod@gmail.comまでお問い合わせください。
2 件のコメント:
長さ、アクション共に非常に興味がありますが、ウジニッキの217P4と比べるとどのような違いがありますでしょうか?
Flyfreak様、
コメントありがとうございます。
Hirabe 7'4" #3-4は、マリオの217P4に比べて大変しなやかなので、同じパラボリック・アクションと言っても随分違うように感じられると思います。また、ティップが217P4よりも繊細なので近距離ではティップを使ったキャストが可能です。
まさに日本の渓流でそれほど大きくないヤマメ、アマゴ、イワナを釣るための竿になっています。
つるや釣具店のハンドクラフト展でも多くの方に振っていただきましたが、大変好評でした。
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