久しぶりのお気に入りの本の紹介は、備前貢さんの「Happy Tyers」です。
備前さんはプロのフライ・タイヤーとして有名な方で、雑誌「Fly Fisher」などに大変楽しくてためになる記事を投稿されていますが、単独の著作物としては私の知る限りこの本が唯一だと思います。
この本は「Fly Fisher」の2007年から2012年の連載記事をメインに、同じく「Fly Fishier」に掲載されたいくつかの記事を加えてまとめたものです。掲載されているフライは、キャッツキル・スタイルのドライ・フライからサーモン・フライ、ソルト・ウォーター・フライにバス・バグと大変広範囲で、内容もタイイングの手順、マテリアル、掲載されたフライを使った釣りなど、盛り沢山です。
備前さんは大変研究熱心な方で、そのフライの成り立ちや生まれた背景などを書籍でよく勉強されており、この本にもそのあたりのことが書かれていて勉強になるのですが、それだけでなく、タイイングやマテリアルの使い方に独自の工夫をされており、大変参考になります。
この本を読むと、ご本人がフライ・タイイングを心底楽しまれている様子が伝わってくるので、タイトルの「Happy Tyers」というのはご本人のことを指しているのだと思いますが、備前さんの文章は大変楽しく、読んでいるこちらもHappyな気持ちになります。
この本は2012年に発行されましたが、残念ながら絶版となっているようです。オール・カラーで文字もびっしりの読み応えのある大変面白い本なので、フライ・ショップや中古で見かけられたら、是非購入することをお勧めします。
備前さんは昔「Fly Rodders」にもフライに関する連載を書かれていて、こちらも大変参考になる記事でしたので、是非単行本にまとめて欲しかったのですが、「Fly Rodders」自体が休刊になっているので難しそうです。
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