2022年9月23日金曜日

Ijuin-Rod Yomogi 7'11" #5, Sakura 7' #3(その2)

 


 Ijuin-RodのYomogi 7フィート11インチ、5番、4ピースとSakura 7フィート、3番、3ピースを製作しています。


 今回グリップは全てラス・ピークタイプのリール・シート一体型のシガーに統一しました。スペックに合わせて、Yomogi 7フィート11インチ、5番はコルク18個で全長約230mm、最大径25mmと長めで太めに、Sakuera 7フィートはコルク17個で全長215mm、最大径23mmと短めで細めにしています。



 伊集院さんに納めるYomogiとSakuraの1本は、グリップ前の飾り巻きをゴールドのピン・ライン3本に統一しました。Yoshiharu Rodsの展示販売用にする予定のもう1本のSakuraは、少しラッピングを変える予定です。

2022年9月17日土曜日

Steffen Brothers(その23)

 

 ステファン・ブラザーズのグラス・フライロッド・ブランクが入荷しました。スペックは7フィート3インチ、 3ピースの2、3番3、4番がそれぞれ1本です。

 ステファンのグラスロッド・ブランクは素材がSグラスで肉薄に作られており、グラスとは思えないほど軽量でシャープなことが特徴です。大変素直なプログレッシブ・アクションで、どなたが振っても近距離から遠距離まで大変キャスティングが容易な竿です。

 同じ7フィート3インチ、3ピースでも、2、3番と3、4番はライン番手の違いだけではなく、少し性格が異なります。
 まず3、4番は私も使っていますが、4番ラインがぴったりで、しなやかさとシャープさを兼ね備えており、ラインの負荷を感じ易い竿です。
 これに対し、2、3番はティップの繊細さとシャープさがより際立った竿で、早めのキャスティング・テンポを好まれる方に向いていると思います。私は3番ラインが合っていると思います。
 どちらも日本の渓流でヤマメやイワナを釣るのに最適な竿ですが、バットがしっかりしているので、大きな魚をかけても余裕を持ってやりとりできます。

 ステファン・ブラザーズのブランクを使ったカスタム・ロッドにご興味のある方は、yoshiharu.rod@gmail.comまでお問合せください。お好みの仕様にてカスタム・メイドいたします。今回紹介したブランク以外にも、グラスの8フィート#3/4、#4/5やマーク・ステファン時代のグラファイトのデッド・ストックのブランクの在庫も少量ですが在庫があります。

2022年9月10日土曜日

Rene Harrop 'Learning from the Water'

 

 前回に引き続き、今回もレネ・ハロップの著書「Learning from the Water」を紹介します。

 この本は2010年にアメリカで発刊され、日本では前回紹介した「TROUT HUNTER」と同じく東知憲さんの日本語訳でマーヴェリックから2013年に発売されました。
 「TROUT HUNTER」は水生昆虫のハッチとフライに焦点が当てられており、釣り場での体験を描いた読み物的な内容ですが、この書籍ではプレゼンテーションやリーダーシステム、鱒を掛けてからランディングまでのやり取りなどについても述べられており、より技術書的な内容になっています。
 写真の数も大幅に増えており、筆者が描いた水生昆虫や鱒の絵も多く掲載されています。紹介されているフライ・パターンは、「TROUT HUNTER」と重複したものも多いですが、より多くのフライが掲載されています。

 この本は、フライ・ショップを探せば未だ購入できるところがあるようですし、どちらか1冊を選ぶのであれば、こちらの方がお勧めです。

2022年9月3日土曜日

RENE HARROP 'TROUT HUNTER'

 

 今回はレネ・ハロップ著の「TROUT HUNTER」を紹介します。

 著者のレネ・ハロップはアメリカのアイダホ州ヘンリーズフォーク・リバーのアウトフィッターのオーナーでプロのフライ・タイヤーとしても有名です。日本でも大変有名ですので、ご存知の方も多いと思います。彼が経営するアウトフィッターの名前がこの本のタイトルと同じ「TROUT HUNTER」で、彼がプロデュースしているフライタイイング・マテリアルやリーダー、ティペットも同じブランド名となっており、日本でも販売されています。

 この書籍のオリジナルは2004年にアメリカで発行され、日本では2007年に東知憲さんの日本語訳でマーヴェリックから発売されました。ちなみにマーヴェリックはTROUT HUNTERブランドのリーダー、ティペット、マテリアルの輸入代理店です。

 内容はヘンリーズフォークを中心にイエローストーン周辺でのマッチ・ザ・ハッチの釣りについて、筆者の経験を交えて書かれたもので、「Fly Fisherman」などアメリカの雑誌に掲載された文章をまとめたものです。日本の「Tight Loop」や「Fly Rodders」に掲載された文章も収録されています。
 多くのフライとそのマテリアルも紹介されていますので、参考になります。

 日本の落差の渓流とアメリカのヘンリーズフォークを始めとする河川は流れが随分と違いますし、日本の渓流ではアメリカの河川のように大量の水生昆虫が一気にハッチすることもありませんので、この本に書かれている内容がそのまま日本の釣り場で直接参考になることはあまりないと思いますが、マッチ・ザ・ハッチの釣りが好きな方にはこの本で紹介されているフライ・パターンは参考になると思います。日本の雑誌等であまり紹介されていないフライもいくつか載っています。